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HARDWARE Manualセガサターン概要マニュアル
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セガサターン概要マニュアル

第2章 構成


■2.1 ハード仕様

 本機のハード仕様を、以下に示します。

表2.1 ハード仕様 <メインシステム>
CPUブロック
CPU
SH-2×2
32ビットRISCチップ 28.6MHz
乗除算器内蔵
RAM
2MB
ROM
512KB
SCU
DMA 2ch
DSP 14.3MHz
SMPC
RTC 1MHz(精度)
ペリフェラルインタフェース採用
ビデオブロック
VDP1
最大40万画素 1/60秒の転送
VDP2
画面解像度 横320ドット×縦224ドット 等
背景画面 最大5画面
RAM
VDP1用 512KB
VDP2用 512KB
サウンドブロック
SCSP
PCM32ch 最大44.1KHz
DSP22.6MHz 音響効果専用
RAM
512KB
CPU
MC68EC000
16ビットCISC 11.3MHz

表2.2 ハード仕様<サブシステム>
CPU
SH-1
32ビットRISCチップ 20.0MHz
RAM
512KB
MPEG AUDIO/VIDEO
(オプション)
RAM 512KB
画面解像度 横704ドット×縦480ドット 等
30枚/秒の動画 44.1KHz 16ビット音声

■2.2 システム構成

 システム構成は、本体のCPUに、DSP機能を内蔵した32ビットのRISCチップ(SH-2)を搭載し、演算能力等を大幅に向上させています(図2.1)。

図2.1 ブロック図

■2.3 各部説明

 以下に、図2.1のブロック図の説明をします。

●メインシステム側

 SH-2(× 2)
 メインCPUでシステム全体のコントロールを行います。RISCタイプの高速CPUで、従来のシステムに対して格段の処理能力を持ちます。 内部にDSPと同様の演算器を持っているので、演算能力が飛躍的に向上します。

 MC68EC000
 サウンド用に16ビットCPUを搭載しています。従来のシステムよりも処理速度が速くなっています。

 RAM/ROM
 RAMは全体で24Mビットあり、メインCPUに16Mビット、サウンドCPUに4Mビット、ビデオに残り8Mビットが割り付けられています。 ROMには、ハードウェアのイニシャルプログラムと、カートリッジおよび、CDのIPLプログラムが入ります。 これ以外にCD用のライブラリ等も入ります。

 SMPC(System Manager & Peripheral Control)
 システム全体のリセット管理と、コントロールパッド等の外部機器とのインタフェースを制御します。 また、内部にRTC(Real Time Clock)を持っているので、カレンダーや時間を知ることができます。電源OFF時、RTCはバッテリバックアップされます。

 SCU(System Control Unit)
 各バス(A-bus, B-bus , CPU-bus)の制御とメインCPUのコ・プロセッサの役割を持っています。内部にはDMAコントローラを搭載しているので、メインCPU動作中にキャラクタデータをV-RAMに転送することが可能です。

 VDP1(Video Display Processor 1)
 スプライト(キャラクタ)を制御します。従来のシステムでは水平方向に対するスプライト数に制限があったのに対して制限をなくし、より多くのスプライト(キャラクタ)を表示することができます。
また、スプライト以外にポリゴンを表示することができます。

 VDP2(Video Display Processor 2)
 背景画面(=スクロール画面)の表示の制御および、表示優先順位を制御します。 スクロール画面の同時表示は最大5面まで拡張され、画面の上下左右および、回転移動ができます。

 SCSP(Saturn Custom Sound Processor)
 PCM/FM音源の発音を制御します。従来のシステムのFM音源をサポートし、更にPCMの発音までできます。  また、音質もCD-D/A(Compact Disc - Digital / Audio)のレベルまで上がっています。

 カートリッジI/F
 カートリッジ用のコネクタI/Fです。最大57MBのエリアが用意されています。

 PAD I/F
 コントロールパッドのコネクタI/Fです。本体に2個搭載しています。

 D/Aコンバータ、エンコーダ
 音のデジタル信号をアナログ信号に変更します(D/Aコンバータ)。
  色(絵)の場合は、アナログRGBをビデオ信号に変換します(エンコーダ)。

●サブシステム側

 CPU
 メカニカルコントロール、エラーコレクション(C3)、CDファイル管理等を行います。

 RAM/ROM
 RAMはCDのバッファRAM、MPEGのワークRAM、CDのエラーコレクション用データキャッシュ等に使用します。 ROMにはCPUのCD BIOS等のプログラムが入ります。

 CD-ROMドライブ
 2倍速のCD-ROMドライブを採用します。

 MPEG (MPEGはオプションです)
 Full Screen、Full Color、Full Motion、CD Quality Audioが、この規格のもとに再生可能になります。CD1枚の中に最大72分(秒間30コマ)の映像と音を記憶することができます。 これ以外に、伸長された映像をただ出力するだけではなく、メインシステム内に取り込み、それを加工できる等のMPEGの機能を利用したいろいろな応用機能があります。


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