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HARDWARE ManualSCSPユーザーズマニュアル
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SCSPユーザーズマニュアル/4.2 音源部レジスタ

■ループ制御レジスタ

KYONEX(W) : KeY ON EXecution
 "1B"を書き込む毎に、全スロットのKEY_ON,OFFが実行されます。

KYONB(R/W) : KeY ON Bit
 KEY_ON,OFFを登録します。同時にKEY_ONさせたい場合には、ONさせたい スロットの"KYONB"を"1B"にセットします。

KYONB ビットの機能
0=KEY_OFFを登録
1=KEY_ONを登録

KYONEXビットと KYONBビットについて  

 "KYONEX"と"KYONB"は、各スロットに存在します。KEY_ONとKEY_OFFのシーケンス は、図4.2のようになります。
 "KYONEX"は、"1B"をライトした後に"0B"をライトする必要はありません。 どのスロットで"1B"にしても全てのスロットに対して作用しますので、特定の スロットで"1B"にしなければならないということはありません。

図4.2 KEY_ONおよびKEY_OFF機能

SBCTL[1:0](R/W); Source Bit ConTroL
 サウンド入力データの符号ビットを除くビット反転操作を指定します。
 "1B"が書き込まれたビットの反転機能が有効となります。

SBCTL機能
SBCTL0:ソースとなる波形データの符号ビット以外を反転指定
SBCTL1:ソースとなる波形データの符号ビットを反転指定

SSCTL[1:0](R/W) ; Sound Source ConTroL
 サウンド入力データとして使用するデータを指定します。 サウンドメモリ上の波形データを使用して発音する場合は"0B"を 書き込んでください。このレジスタを"1B"にすると、その設定を行 なったスロット(各スロットに付随しているLFO)からノイズが出力 されます。
 "SSCTL"="1B"の時のノイズ発生に関わるブロック図とLFOの関係を、 ALFOを付属した形で図4.3に示します。

図4.3 ノイズ発生に関わるブロック図とLFOの関係
ここでは、ALFOを付属しています。

 各スロットは、LFOのノイズ発振器の出力を利用してノイズの出力を行ないます。この時、図4.3のLFOのパラメータ("LFORE","LFOF","ALFOWS","ALFOS","PLFOWS","PLFOS"は、音声データとしてのノイズには何も影響を与えません。
 また、図4.3のようにLFOを低周波数変調用に使用する時でLFOの波形選択をノイズにした時(ALFOWS="3H"、またはPLFOWS="3H")、"LFORE"によるリセットはかかりません。また周波数も変えることはできません。 これはノイズを選択する場合、LFOは波形を選択することはできますが、その他のパラメータに関しては変えられないことを意味しています。

SSCTLの機能
00B=外部DRAMのデータ
01B=内部発生データ(ノイズ)
10B=内部発生データ(ALL"0")
11B=使用不可

SA[19:0](R/W) ; Start Address
 メモリ上の波形データを使用して発音する場合、その波形データの先頭アドレスをバイトアドレスで指定します。ただし、波形データが"16ビットPCMフォーマット"("PCM8B"="0B")である場合は、レジスタの最下位ビット(SA0)の値を必ず"0B"にしてください。

LSA[15:0](R/W) ; Loop Start Address
 サウンドデータのループスタートアドレスを"SA"からのサンプル数で表します。

LEA[15:0](R/W) ; Loop End Address
 サウンドデータのループエンドアドレスを"SA"からのサンプル数で表します。

PCM8B(R/W) ; PCM 8Bit
 波形データの語長(フォーマット)を指定します。

サウンドデータの種類(PCM8Bの機能)
0B=16ビットのPCMデータ 2'Sコンプリメント
1B=8ビットのPCMデータ 2'Sコンプリメント

LPCTL[1:0](R/W) LooP ConTroL
 ループ形式を設定します。

ループの種類(LPCTLの機能)
00B=ループOFF
01B=ノーマルループ
10B=リバースループ
11B=オルタネーティブループ

 ループ処理あるいはサウンドメモリアクセスは、以下に示す2件のうち、 いずれかの条件で終了します。

  1. リリースした後に、減衰量が最大になった時。
  2. ループOFFの場合に、読み出すポイントがループエンドポイントに到達した時。

 ノーマルループおよびリバースループを使用する場合は、波形データ中の "SA+LSA"(ループ開始アドレス)に対応するデータと、"SA+LEA"(ループ最後尾 のアドレス)に対応するデータを同じ値に設定してください。オルタネーティブ ループも同じ方法を取ることにより、ノーマルループおよびリバースループの ピッチと、一致させることができます。
図4.10に、ループの種類の具体例を記述します。

図4.4 ループの種類

┌────┬────┬────┬────┬────┐ 
│haaa│hiii│huuu│heee│hooo│ 
└────┴────┴────┴────┴────┘ 
↑ アタックデータ ↑    ループデータ    ↑ 
SA       LSA            LEA

”はーひーふーへーほー”という音を波形データとして使用して、 スタートアドレス(SA)、ループスタートアドレス(LSA)、ループエンドアドレス(LEA)を上図のように設定した時、

●ノーマルループの場合
┌────┬────┬────┬────┬────┬────┬────┬────┬───   
│haaa│hiii│huuu│heee│hooo│huuu│heee│hooo│huu   
└────┴────┴────┴────┴────┴────┴────┴────┴───   
↑         ↑              ↑              ↑      
SA       LSA            LEA(LSA)       LEA(LSA)
                                               
●リバースループの場合                                
┌────┬────┬────┬────┬────┬────┬────┬────┬───   
│haaa│hiii│oooh│eeeh│uuuh│oooh│eeeh│uuuh│ooo   
└────┴────┴────┴────┴────┴────┴────┴────┴───   
↑         ↑              ↑              ↑      
SA       LEA            LSA(LEA)       LSA(LEA)
                                               
●オルタネーティブループの場合                            
┌────┬────┬────┬────┬────┬────┬────┬────┬───   
│haaa│hiii│huuu│heee│hooo│oooh│eeeh│uuuh│huu   
└────┴────┴────┴────┴────┴────┴────┴────┴───   
↑         ↑              ↑              ↑      
SA       LSA            LEA            LEA     

と発音されます。

 更に、ノーマルループ、リバースループ、オルタネーティブループの各波形は、図4.5のように表すことができます。 uuuh,eeeh,ooohの波形は、huuu,heee,hoooの波形が反転していることに注意してください。

図4.5 ループの波形
”ふー”、”へー”、”ほー”の各波形を下図のように定義します。

●ノーマルループの場合

●リバースループの場合

●オルタネーティブループの場合


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