English
HARDWARE ManualSCUユーザーズマニュアル3.1 レジスタ一覧
戻る進む
SCUユーザーズマニュアル/第3章 レジスタ詳細

■3.3 DSP制御ポート

 ◆DSPプログラム制御ポート

図3.14に、DSPプログラム制御ポートの詳細を示します。

図3.14 DSPプログラム制御ポート(レジスタ:PPAF) 初期値 00000000H
bit
31
  
  
  
  
  
  
24
23
  
  
  
  
  
  
16
15
  
  
  
  
  
  
8 
7 
  
  
  
  
  
  
0 
25FE0080 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19

一時停止解除フラグ(図3.14中、1[bit 26])
PR(W)  execute Pause Reset flag
 プログラム実行制御フラグ(下参照)が1の時、このフラグに1を書き込むと一時停止していたプログラムが一時停止を解除し、実行を開始します。一時停止していない場合、またはプログラム実行フラグが0の時は状態は変化しません。

一時停止フラグ(図3.14中、2[bit 25])
EP(W)  Execute Pause flag
 プログラム実行制御フラグ(下参照)が1の時、このフラグに1を書き込むと実行中のプログラムが一時停止します。一時停止している場合、またはプログラム実行フラグが0の時は状態は変化しません。

D0-Bus DMA実行中フラグ(図3.14中、3[bit 23])
T0(R)  Transfer 0
 D0-Busを使用してDMAを実行している時、このフラグが1になります。

サインフラグ(図3.14中、4[bit 22])
S(R)  Sign flag
 演算結果が負になった時、このフラグが1になります。

ゼロフラグ(図3.14中、5[bit 21])
Z(R)  Zero flag
 演算結果が0になった時、このフラグが1になります。

キャリーフラグ(図3.14中、6[bit 20])
C(R)  Curry flag
 演算結果にキャリーが発生した時、このフラグが1になります。

オーバーフローフラグ(図3.14中、7[bit 19])
V(R)  oVerflow flag
 演算結果がオーバーフロー(または、アンダーフロー)をおこした時、このフラグが1になります。また、このフラグは読み出しによりリセットされます。

プログラム終了割り込みフラグ(図3.14中、8[bit 18])
E(R)  End flag
 ENDI命令によるプログラムの終了を検出した時、このフラグが1になり、プログラム終了の割り込みを発生させます。また、このフラグは読み出しによりリセットされます。

ステップ実行制御ビット(図3.14中、9[bit 17])
ES(W)  Execute Step control bit
 プログラム停止中(プログラム実行制御フラグが0の時)に1を書き込むと、プログラムを1ステップ実行します。実行中は無効となります。

プログラム実行制御フラグ(図3.14中、10[bit 16])
EX(R/W)  program EXecute control flag
 プログラムの実行を制御します。1を書き込むと実行を開始し、0を書き込むと実行を停止します。また、このフラグを読み出すと実行中(1)か停止中(0)を判定することができます。

プログラムカウンタ転送許可ビット(図3.14中、11[bit 15])
LE(W)  Load Enable bit
 プログラムRAMアドレス(下参照)をプログラムカウンタにロードするかどうか判定するビットです。このビットに1を書き込むと、その時のプログラムRAMアドレスがプログラムカウンタにロードされます。 プログラム実行中(プログラム実行制御フラグが1の時)はロードできません。

プログラムRAMアドレス(図3.14中、12〜19[bit 7〜0])
P7-0(R/W)  Program RAM address bit7-0
 プログラムRAMのアドレスを格納します。開始アドレスの設定や、停止アドレスの読み出しができます。

注 意
DSPプログラム制御ポートをリードする場合、
以下の現象が起こりますので注意が必要です。

  1. Vフラグ(オーバーフローフラグ)がクリアされてしまいます。
     DSP実行中にVフラグのチェックはできません。

  2. DSP終了割り込み要因が発生しない場合があります。
     DSP実行中にプログラム終了割り込みフラグの監視(リード)すると、DSP終了割り込みが発生しない 場合がありますので、DSPの終了を割り込みで取得するプログラムの場合、このアドレスをリード しないでください。

 ◆DSPプログラムRAMデータポート

 図3.15に、DSPプログラムRAMデータポートの詳細を示します。プログラムRAMのエリアに格納するデータを CPUから書き込むことで、そのデータがプログラムRAMにロードされます。ロード後、プログラム制御ポートの プログラムRAMアドレスが1カウントアップされます。但し、プログラム実行中(プログラム実行制御フラグが1の時) は書き込み禁止です。このポートは書き出し専用です。

図3.15 DSPプログラムRAMデータポート(レジスタ:PPD) 初期値不定
bit
31
  
  
  
  
  
  
24
23
  
  
  
  
  
  
16
15
  
  
  
  
  
  
8 
7 
  
  
  
  
  
  
0 
25FE0084 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32

 ◆DSPデータRAMアドレスポート

 図3.16に、DSPデータRAMアドレスポートの詳細を示します。アクセスするデータRAMのアドレスを設定します。但し、プログラム実行中(プログラム実行制御フラグが1の時)は書き込み禁止です。

図3.16 DSPデータRAMアドレスポート(レジスタ:PDA) 初期値 00000000H
bit
31
  
  
  
  
  
  
24
23
  
  
  
  
  
  
16
15
  
  
  
  
  
  
8 
7 
  
  
  
  
  
  
0 
25FE0088

データRAM選択ビット(図3.16中、1〜2[bit 7〜6])
RA7-6(W)  RAM select bit bit7-6
 読み出すRAMデータのページを表します。表3.5にRAMページ選択を示します。

表3.5 RAMページ選択
ビット
選択RAMページ
RA7
RA6
0
0
RAM0を選択します
0
1
RAM1を選択します
1
0
RAM2を選択します
1
1
RAM3を選択します

データRAMアドレス(図3.16中、3〜8[bit 5〜0])
RA5-0(W)  RAM address bit5-0
 読み出すデータRAMのアドレスを指定します。

 ◆DSPデータRAMデータポート

 図3.17に、DSPデータRAMデータポートの詳細図を示します。このポートからデータRAMのデータをアクセスします。 アクセスすることでDSPデータRAMアドレスポートのデータRAMアドレスが1カウントアップされます。但し、 プログラム実行中(プログラム実行制御フラグが1の時)はアクセス禁止です。このポートは、読み込みおよび 書き出しが可能です。

図3.17 DSPデータRAMデータポート(レジスタ:PDD) 初期値不定
bit
31
  
  
  
  
  
  
24
23
  
  
  
  
  
  
16
15
  
  
  
  
  
  
8 
7 
  
  
  
  
  
  
0 
25FE008C 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32

注 意
データRAMの注意事項
DSP実行中に、ポーズ機能(EP)および、DSPのプログラム制御ポートのワンステップ実行機能(ES) を使用した場合、DSP内部のデータRAMのデータは保証されませんので以下の事項を厳守してください。

  1. DSPのポーズ機能(EP)、ワンステップ実行機能(ES)は実際のアプリケーション中での使用を禁止します。
    (これらの機能は本来でデバック用の機能で、DSPのデバック時に使用したは機能しますが、DSP内部のデータRAMの内容は保証されなくなります。)

  2. DSPデータRAMアドレスポートとDSPデータRAMデータポートへのアクセスは、DSP制御ポートのプログラム 実行制御フラグ(EX)、およびD0-Bus DMA実行フラグ(T0)がともに「0」であることを 確認してから発行してください。


戻る進む
HARDWARE ManualSCUユーザーズマニュアル3.1 レジスタ一覧
Copyright SEGA ENTERPRISES, LTD., 1997