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HARDWARE ManualVDP1ユーザーズマニュアル
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VDP1ユーザーズマニュアル/第6章 コマンドテーブル

■プリクリッピング無効

プリクリッピング無効: preclipping disable(Pclp)、ビット11
 プリクリッピングをさせるか、無効にするかを指定します。0を指定すると、プリクリッピングが行われます。1を指定すると、プリクリッピングが行われません。
 1つの描画コマンドは、数本のラインの集合で形成され、それぞれのラインは数個のドットの集合です。1ドットごとの描画は、CPUによって指定されたクリッピングエリア(描画エリア)情報に基づき行っています。
 描画エリアから完全に外れ、1ライン全体が描画不要になるラインは、事前に検出でき、描画開始をしないようにすれば描画効率のアップにつながります。また、1ラインの1つの端点が描画エリア外にある場合、描画エリア内から描き始めた方が効率は良くなります(そのラインは水平または垂直方向に限ります)。
 VDP1は通常その検出作業を行っていますが、頂点(A)−(B)または(D)−(C)方向に小サイズのものの描画の場合、その検出作業によるオーバヘッド(1ラインに最大5CPUクロック)が目立ち逆に描画効率を下げる原因になります。
 サイズの大きなもので、描画エリアから大きくはみ出すような場合、プリクリッピングを行った方が効率が良くなります。
 このビットは、描画コマンドのときだけ有効です。その他のコマンドでは0に固定してください。

Pclp
処 理
0プリクリッピング、左右反転あり
1プリクリッピングなし、左右反転なし

図6.6 プリクリッピング

■ユーザクリッピング有効

ユーザクリッピング有効ビット: user clipping enable bit(Clip)、ビット10
 パーツの描画コマンドのとき、既に設定したユーザクリッピング座標に従ってパーツを描画するかしないかを指定します。0のときユーザクリッピング座標を無視して、システムクリッピング座標に従ってクリップされ、描画されます。1のときユーザクリッピング座標とクリッピングモードビット(Cmod)の指定に従ってクリッピングされ、描画されます。1のときもシステムクリッピング座標でクリッピングされます。
 ユーザ/システムクリッピング座標は共に、リセット時は不定となるので、システムクリッピング座標はリセット後、ユーザクリッピング座標はユーザクリッピング指定以前に、それぞれクリッピングレジスタ設定コマンドで指定してください。

■ユーザクリッピングモード

クリッピングモードビット: clipping mode bit(Cmod)、ビット9
 ユーザクリッピングが有効(Clip=1)のとき、ユーザクリッピング座標の内側/外側どちらを描画するかを選択します。0のとき内側を描画し、1のとき外側を描画します。
 Cmod=1のとき、すでに指定したユーザクリッピング短形のラインも含めて描画領域となります。Cmod=0のとき、描画領域にはその短形のラインが含まれません。

図6.7 描画領域

 ユーザクリッピングを無効(Clip=0)にしたときはこのビットを1にしないでください。
 ユーザクリッピング有効ビットとクリッピングモードビットの組み合わせは次のとおりです。

Clip
Cmod
ユーザクリッピング処理
00
ユーザクリッピング無効
01
設定禁止(設定しないでください)
10
内側描画モード
11
外側描画モード          


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