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PROGRAMMER'S GUIDEXBLDユーザーズマニュアル
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XBLDユーザーズマニュアル

2.基本事項


2.1 パッケージ構成

 XBLDのパッケージは以下のファイルより構成されています。

表2.1 XBLDパッケージ構成ファイル
ファイル説 明
XBLD.EXE DOSエクステンダ版XBLD(MS-DOS環境で動作)
XBLD32.EXE 32ビット版XBLD(Windows95 DOS窓環境でのみ動作)
SAMPLE.SCR サンプルスクリプトファイル
SAMPLE.BLD サンプルサブコマンドファイル
MANXBLD.TXTCDビルダXBLD外部仕様書

2.2 動作環境

 本システムはIBM-PC上のDOS環境で動作します。
必要なハードウェア・ソフトウェアを以下に示します。

表2.2 動作環境
項 目動作条件・機種等
XBLDXBLD32
ハードウェア 
IBM-PC互換機 80486/33MHz以上
メモリ 8Mbyte以上
ハードディスク 600Mbyte以上(VCD推奨機種)
CD-Rドライブ*1 YAMAHA CDE100/CDE102
SCSI I/Fボード*1adaptec SCSI MASTER(推奨)
VCD I/Fボード*2 CDエミュレーション用I/Fボード
ソフトウェア 
OSMS-DOS
Windows95(DOS窓)
Windows95(DOS窓)
DOSエクステンダDOS/4GW DOSエクステンダ不要
ドライバASPIドライバ*1
その他のツールライトワンスシステム*1(ADDCDW)、
VCDエミュレータ*2(VCDEMU)など
※1
CD-Rディスクに書き込みを行う場合は、CD−Rドライブ、SCSI I/Fボード、ASPIドライバ、ライトワンスシステムなどのハードウェア・ソフトウェアが必要。

※2
CDエミュレーションを行う場合は、VCD I/Fボード、VCDエミュレータなどの関連ハードウェア・ソフトウェアが必要。

2.3 入出力ファイル

 (1) 入力ファイル
 CDを作成する、あるいはCDエミュレーションを行う際、XBLDの入力ファイルとして指定します。

表2.3 XBLDの入力ファイル
SCRファイルスクリプトファイル
ファイル名scrfile.scr
説明プログラム・データをCD上にどのように配置するかを指定します。
(スクリプト文法はVCDBUILDと同じである)

 (2) 出力ファイル
 XBLDは動作モードに応じて次のようにファイルを出力します。

表2.4 XBLDの動作モードと出力ファイル
XBLD動作モード
サブコマンド
出力ファイル
CD作成                         
指定なし
 DSK, TOC
リアルタイムエミュレーション   
r
 DSK, TOC, RTI
ダイレクトDOSファイルアクセス  
p
 PVD, TOC, RTI, QSB
オンザフライ書き込み           
otf
 PVD, TOC, SCT, OTI

表2.5 XBLDの出力ファイル
DSKファイルディスクイメージ(CDイメージ)
ファイル名dskbase.dsk(スクリプトファイルのDiscコマンドで指定)
出力先スクリプトファイルのDiscコマンドで指定されるパス
サイズ数Mbyte〜600Mbyte(作成CDと同容量のファイルサイズ)
説明CDを作成する(CD-Rへ書き込む)、あるいはCDエミュレーションを
行うために必要なCDのイメージをそのまま構築したファイル。

TOCファイルTOC情報ファイル
ファイル名dskbase.toc(DSKファイルベース名+拡張子TOC)
出力先DSKファイルと同位置に出力
サイズ(全インデクス数 + 2)×8 byte
説明トラック情報を記述したファイル。
CDを作成する時に使用します。

RTIファイルCD構成情報ファイル
ファイル名dskbase.rti(DSKファイルベース名+拡張子RTI)
出力先 DSKファイルと同位置に出力
サイズ 数10byte〜数10Kbyte
説明 SCRファイルを解析し、CD構成情報をRTIファイルとして出力します。
CDエミュレーション(リアルタイムエミュレーション、ダイレクトDOS
ファイルアクセス)を行う時に使用します。

PVDファイル  
ファイル名pvdfile.pvd
(スクリプトファイルのPrimariyVolumeコマンドで指定)
出力先 スクリプトファイルのPrimariyVolumeコマンドで指定されるパス
サイズ 数10Kbyte〜数100Kbyte
説明 PVD(基本ボリューム記述子)の内容を記録したファイル。
ダイレクトDOSファイルアクセスによるCDエミュレーションを行う時、
またオンザフライ書き込みを行う時に使用します。

QSBファイル  
ファイル名vcd0000.qsb〜vcd9999.qsb
出力先 DSKファイルと同位置に出力
サイズ CDDAソースファイルセクタ数×98 byte
説明 CDDAトラックの情報を記録したファイル。
ダイレクトDOSファイルアクセスによるCDエミュレーションを
行う時に使用します。

SCTファイル  
ファイル名dskbase.sct(DSKファイルベース名+拡張子TOC)
出力先 DSKファイルと同位置に出力
サイズ (DOSファイル数+ギャップ数)×28 byte
説明 XBLD固有のファイルです。
オンザフライ書き込みを行う時に使用する、
ディスクのセクタ情報を記録したファイル。

OTIファイル  
ファイル名xbld0000.oti〜xbld9999.oti
出力先 DSKファイルと同位置に出力
サイズ 数100Kbyte〜数10Mbyte(インタリーブファイルのサイズ)
説明 XBLD固有のファイルです。
オンザフライ書き込みを行う時に使用する、
インタリーブ中間ファイル。

2.4 用語の定義

 本システムで使用する基本的な用語を定義します。

サブコマンド
XBLDに対する命令。
XBLDのコマンドオプションとしてサブコマンドを指定します。

サブコマンドファイル
サブコマンド群を記述したファイル。コマンドオプションの代わりにファイルによりサブコマンドを指定します。

DOS窓
WindowsのMS-DOSウィンドウを指す。32ビット版XBLDであるXBLD32はWindows95のDOS窓でのみ動作します。

DOSエクステンダ
MS-DOSからプロテクトモードを利用するための基本ソフト。
代表的なDOSエクステンダにはDOS/4GWがあります。

CDビルダ
ディスクイメージファイルを作成するためのツール。
セガサターン用CDビルダにXBLDやVCDBUILDがあります。

DSKファイル(ディスクイメージ)
CD作成、あるいはCDエミュレーションに必要なCDイメージをそのまま構築したファイル。

TOCファイル
トラック情報を記述したファイル。
CDを作成する時に使用します。

ISOファイル
ISO9660規格のCDに記録されるファイル。

DOSファイル(ソースファイル)
ディスクイメージ作成する元となるMS-DOSファイル。

ISO9660規格
CD-ROMの論理フォーマットを規定する標準規格。

ISO11172規格
MPEG-1標準規格。MPEGビデオ、MPEGオーディオに加え、それらの同期、多重化を取り扱うシステム規格を含みます。

ISO11172ストリーム
MPEGビデオ、MPEGオーディオを多重化(マルチプレックス)指します。

ライトワンスシステム(CD-Rライティングソフト)
CD-Rディスクに書き込みを行うソフトウェア。
セガサターン用ライトワンスシステムにADDCDWやSEGACDWがあります。

ADDCDW
CD-Rディスクへ複数回追記ができるライトワンスシステム。
オンザフライ書き込みもサポートします。

オンザフライ書き込み
ディスクのセクタイメージを作成しながらCD-Rディスクへ書き込む方式(DSKファイルを作成する必要がない)。
XBLDとADDCDWを連携させることでオンザフライ書き込みが行えます。


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