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2.基本事項


2.1 用語

 使用する用語の定義を表2.1に示します。

表2.1 用語の定義
用語
意 味
MPEGバッファ
MPEG/VideoLSIが管理しているメモリ領域。
フレームバッファ
デコードされたイメージデータが格納される領
域。複数のフレームバンクで構成されます。通常
解像度で4バンク、高精細解像度で1バンクの構成
となります。
フレームバンク
MPEGビデオストリームの1ピクチャ分のイメージ
データが展開される領域。
VBVバッファ
MPEGビデオストリームをデコードするために用
いる領域。MPEGバッファ内に確保されます。
ディスプレイウィンドウ
MPEG動画が出力されるTVモニタ上の矩形領域。
フレームバッファウィンドウのデータが出力され
ます。
フレームバッファウインドウ
フレームバッファに対して設定される矩形領域。
この領域が出力対象となります。
輝点
ディスプレイ上の最小の表示単位。
画素
通常解像度で2×2輝点、高精細解像度で1×1輝点
で構成される表示単位。
イメージデータ
デコードされたカラーデータ。ホスト領域へは16
ビットのカラーデータとして転送されます。
MPEGウィンドウ
ディスプレイウィンドウとフレームバッファウィ
ンドウを制御するためのオブジェクト。
MPEG動画ハンドル
MPEG動画を制御するためのオブジェクト。
MPEG静止画ハンドル
MPEG静止画を制御するためのオブジェクト。
MPEGハンドル
MPEG動画ハンドルとMPEG静止画ハンドルの総称。
MPEGレポート
MPEGシステムの状態をあらわすデータ。
詳しくはCD通信インタフェースのマニュアルを参照。

2.2 MPEGストリーム

 (1)MPEGとは
 MPEGは動画圧縮方式の国際標準であり、動画を1.5Mbit/secに圧縮します。画像データは約1/50、音声データは約1/10に圧縮され、標準速のCDに記録可能です。

 (2)ピクチャタイプ
 動画圧縮の方式から以下の3種類のピクチャが構成されます。

表2.2 ピクチャタイプ
ピクチャタイプ
説 明
Iピクチャ
(Intra-coded Picture)
自分自身の情報のみから復号できる画像。圧縮効
率が悪いが、この画像が一定間隔で挿入されてい
ると、ランダムアクセスも可能となります。
Pピクチャ
(Predictive-coded Picture)
予測画像として、すでに復号化された他のピク
チャ(I、P)を使用する画像。
Bピクチャ
(Bidirectionally
predictive-coded Picture)
予測画像として前後の二つのピクチャ(I、P)を使用
する画像。圧縮効率は一番良い。

図2.1 ピクチャ間の予測関係

 (3)GOP
 1枚以上のIピクチャと0枚以上の非IピクチャをまとめてGOP(Group Of Picture)が構成されます。GOPは基本的な編集単位であり、独立に再生が可能です。
 Bピクチャを復号化するためには、予測画像となるIピクチャまたはPピクチャが先に復号化されている必要があります。したがって、デコーダへのピクチャの入力順序と実際の表示順序には入れ替えが発生します。

図2.2 CD-ROM上の順序と再生画像順序


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