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PROGRAMMER'S GUIDECD通信I/F(MPEGパート)
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CD通信I/F(MPEGパート)

1.概要


 本書は、CDブロックのMPEGパートに関する機能と、CD通信インタフェースのMPEGパートに関する外部仕様についてまとめたものです。
 MPEGパートのCD通信インタフェースを略してMPEG通信インタフェースと呼びます。

1.1 システム構成

 MPEG関係のシステム構成を図1.1に示す。

図1.1 MPEG関係のシステム構成

 ┌──────────────────────────────────────────┬─┐
 │┌────────────────────────────────────────┐│ │
 ││ホスト側プログラム(MPEGライブラリ、アプリケーションなど)         ││ │
 │└────────────────────────────────────────┘│ホ│
 │     │          │            ↑            │ │
 │     │CD通信関数    │MPEG通信関数    │            │ス│
 │     ↓          ↓            │            │ │
 │┌─────────────────────┐┌ ─ ─ ┴ ─ ─ ─ ─ ─ ┐│ト│
 ││     CD通信インタフェース     ││(DMA等のデータ転送モジュール)││ │
 │└─────────────────────┘└ ─ ─ ┬ ─ ─ ─ ─ ─ ┘│ │
 └─────────────────────────────┼────────────┴─┘
       │          │            │
CDブロック │          │            │        
 との通信  │CDコマンド    │MPEGコマンド    │ 取り出しデータ
       ↓          ↓            │          
 ┌─────────────────────────────┼────────────┬─┐
 │                        ┌────┴───┐        │ │
 │                        │MPEGレジスタ│        │C│
 │                        └────┬───┘        │D│
 │CDパートの機能      MPEGパートの機能     │            │ブ│
 │┌──────┐      ┌────────┐     │ビデオ         │ロ│
 ││CDバッファ├─────→│MPEGデバイス├─────┤データ         │ッ│
 │└──────┘MPEG  └────┬───┘     │            │ク│
 │        ストリーム      │オーディオデータ │            │ │
 └───────────────────┼─────────┼────────────┴─┘
                     ↓         ↓     ┌─────┐
                   ┌────┐    ┌────┐  │     │
                   │SCSP│    │VDP2├─→│TVモニタ│
                   └────┘    └────┘  │     │
                                     └─────┘
 MPEGを再生して実際に映像と音声を出力するには、別途VDP2とSCSPの設定が必要です。
 設定方法については、VDP2とSCSPのマニュアルを参照のこと。

 CDパートとMPEGパートで、CDC関数とCDブロックコマンドを次のように略称する。

1.2 機能と特徴

 下記(1)はCD通信インタフェースの機能、(2)〜(8)はCDブロックの機能です。

 (1)CDブロックのMPEGパートとの通信機能

  1. ホストとMPEGパートの通信を行う、C言語のインタフェース関数群です。
  2. MPEGパートに対してコマンドを発行し、レスポンスを受け取る。
  3. MPEGコマンドとほぼ1対1に対応する。

 (2)MPEG動画の再生機能
 バッファ区画に格納されたMPEGストリーム(ビデオ/オーディオ)をデコードし、動画を再生する。ビデオとオーディオのストリームは、それぞれ別のバッファ区画に格納される。
 バッファ区画へのストリームの読み込み・格納はCDパートの機能を使用する。

 (3)出力先の切り替え機能
 デコードされたイメージデータを以下の方法で出力できる。

  1. VDP2を通して直接TVモニタに出力する。(1600万色)
  2. ホスト領域に転送し、VDPを使って出力する。(32000色)

 (4)ストリームの切り替え機能
 2つのストリームを別のバッファ区画に格納しておき、一定のタイミングで一方から他方にスムーズに再生を切り替える。

 (5)表示画面の制御機能

  1. ウィンドウ機能
     デコードされた映像の表示範囲をウィンドウとして設定し、さらに拡大縮小できる。

  2. 映像効果
     デコードされた映像に「モザイク」、「ぼかし」、「ルミネッセンスキー」などの映像効果をかけることができる。

 (6)静止画の再生機能
 すべてIピクチャから構成されるMPEGストリームを順次デコードすることで、静止画を再生する。(JPEGと同等)

 (7)MPEGフレームバッファ機能
 MPEGフレームバッファ内のデコードされた画像データをバッファ区画に読み込んだり、逆にバッファ区画内の画像データをMPEGフレームバッファに書き出したりすることができる。

 (8)MPEGセクタバッファ機能
 MPEGデコーダを停止させて、MPEGバッファをデータ格納用のMPEGセクタバッファとして利用できる。MPEGセクタバッファは、バッファ区画との間でセクタ単位の読み書きをする。
(1セクタ2048バイト、全256セクタ)


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