English
PROGRAMMER'S GUIDECD通信I/F(MPEGパート)
戻る進む
CD通信I/F(MPEGパート)

7.MPEGデータ仕様


 MPEG通信インタフェースで使用する定数、データ型、アクセスマクロなどを記述する。

 (1)書式
 図中、予約領域は「−」で表す。予約領域には必ず0を指定する。

7.1 MPEGデータ一覧

 MPEG通信インタフェースのデータ一覧を表7.1に示す。

表7.1 MPEGデータ一覧
データデータ名番号
定数Constant20.0
ステータスとMPEGレポート Status & MPEG Report21.0
MPEG動作ステータスactst21.1
動作区間カウンタ vcnt21.2
ピクチャ情報 pict21.3
MPEG/Audioステータス stat_a21.4
MPEG/Videoステータス stat_v21.5
MPEG割り込み要因フラグIntreq22.0
データ型23.0
MPEGステータス情報CdcMpStat23.1
タイムコード CdcMpTc23.2
MPEGデコーダ接続先パラメータ CdcMpCon23.3
MPEGストリームパラメータ CdcMpStm23.4
画面特殊効果パラメータ CdcMpVeff23.5

7.2 MPEGデータ詳細

7.2.1 定数



Title

データ仕様

Data

定数

Data Name

Constant

No

20.0

 (1)エラーコード(MPEGパート)
定数名説  明
CDC_ERR_MP_COMUコマンド発行時、MPCMフラグが1になっていない

 (2)次ストリームフラグ
以下の関数で、現在と次のストリームを選択するときに使用する。

定数名説  明
CDC_MPSTF_CUR現在の接続先/ストリームの指定
CDC_MPSTF_NEXT次の接続先/ストリームの指定

 (3)ウィンドウのサイズ・座標の最大値
以下の関数で、ウィンドウのサイズと座標を設定するときに使用する。

NTSC/PAL方式、通常/高精細出力で各最大値は異なる。
定数名説  明
CDC_MPNT_NSX352NTSC普 通サイズX方向
CDC_MPNT_NSY240Y方向
CDC_MPNT_NPX351座 標X方向
CDC_MPNT_NPY239Y方向
CDC_MPNT_HSX704高精細サイズX方向
CDC_MPNT_HSY480Y方向
CDC_MPNT_HPX703座 標X方向
CDC_MPNT_HPY479Y方向
CDC_MPPL_NSX352PAL普 通サイズX方向
CDC_MPPL_NSY288Y方向
CDC_MPPL_NPX351座 標X方向
CDC_MPPL_NPY287Y方向
CDC_MPPL_HSX704高精細サイズX方向
CDC_MPPL_HSY576Y方向
CDC_MPPL_HPX703座 標X方向
CDC_MPPL_HPY575Y方向

7.2.2 ステータスとMPEGレポート(MPEGステータス情報)



Title

データ仕様

Data

ステータスとMPEGレポート

Data Name

Status & MPEG Report

No

21.0

 (1)MPEGステータス情報
MPEGコマンドのレスポンスでは、CDレポートを返すことはない。通常はMPEGレポート(MPEG Report)を返すことが多い。レポートとしてMPEGレポートを返すか、他の情報を返すかは、コマンドによる。(定期レスポンスは常にCDレポートを返す。)
 ステータスとMPEGレポートを合わせて、MPEGステータス情報と呼ぶ。

byte     0       1       2       3       4       5       6       7    
     +--------+--------+--------+--------+--------+--------+--------+--------+
     | Status |                        Report                                |
     +--------+--------+--------+--------+--------+--------+--------+--------+

 (2)MPEGレポート(MPEG Report)
REJECT時のMPEGレポートは無効、WAIT時は有効です。

MPEG Report
byte     1       2       3       4       5       6    
     +--------+--------+--------+--------+--------+--------+
     | actst  |       vcnt      |  pict  | stat_a | stat_v |
     +--------+--------+--------+--------+--------+--------+
     actst   :MPEG動作ステータス
     vcnt    :動作区間(VSYNC)カウンタ
     pict    :ピクチャ情報
     stat_a  :MPEG/Audioステータス
     stat_v  :MPEG/Videoステータス



Title

データ仕様

Data

MPEG動作ステータス

Data Name

actst

No

21.1

 (1)MPEG動作ステータス
    bit 7 6 5 4 3 2 1 0
       ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
  actst│−│     │ │     │ 初期値:19H
       └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘
            │   │   │
            │   │   └────MPEG/Video動作状態
            │   │
            │   └────────MPEGデコード状態
            │            CDC_MPASTD_STOP    1:停止  0:デコード中
            │
            └────────────MPEG/Audio動作状態

 (2)MPEGデコーダの動作状態
 状態遷移については「5.1.2 転送ブロックの状態遷移」を参照のこと。

MPEG/Video動作状態MPEG/Audio動作状態説  明
定数名定数名
CDC_MPSTV_STOP 01H CDC_MPSTA STOP 10H 停止
CDC_MPSTV_PREP102H CDC_MPSTA PREP120H 準備1
CDC_MPSTV_PREP203H CDC_MPSTA PREP230H 準備2
CDC_MPSTV_TRNS 04H CDC_MPSTA TRNS 40H 転送(再生)
CDC_MPSTV_CHNG 05H CDC_MPSTA CHNG 50H 切り替え
CDC_MPSTV_RCV 06H CDC_MPSTA RCV 60H 復活処理

 (3)MPEGデコード状態
1が停止状態を、0がデコード中状態を表す。状態遷移図を以下に示す。


           ピクチャスタートコード入力
    ┌─────┐────────────→┌─────┐
初期状態│ 停 止 │             │デコード中│
    └─────┘←────────────└─────┘
             シーケンスエンド入力



Title

データ仕様

Data

動作区間カウンタ

Data Name

vcnt

No

21.2

VSYNCごとに1だけ増えるカウンタです。MPEGデコーダの初期化関数(CDC_MpInit)を実行すると0クリアされる。
ホスト同期によってデコードする場合は、CDC_MpOutDsync関数を実行すると、この値が2増える。




Title

データ仕様

Data

ピクチャ情報

Data Name

pict

No

21.3

 (1)ピクチャ情報
    bit 7 6 5 4 3 2 1 0
       ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
   pict│−│−│−│−│−│     │ 初期値:00H
       └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘
                 └──デコード中のピクチャタイプ

 (2)ピクチャタイプ
デコーダがピクチャスタートコードを検出した時点でのピクチャタイプ。
デコーダが停止している場合は、デコード待機中のピクチャのタイプが得られる。

定数名説  明
CDC_MPPICT_IIピクチャ
CDC_MPPICT_PPピクチャ
CDC_MPPICT_BBピクチャ
CDC_MPPICT_DDピクチャ




Title

データ仕様

Data

MPEG/Audioステータス

Data Name

stat_a

No

21.4

 (1)MPEG/Audioステータス
    bit 7 6 5 4 3 2 1 0
       ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
 stat_a│ │ │ │ │ │−│−│ │
       └┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴─┴─┴┬┘
        │ │ │ │ │     └─CDC_MPSTA_DEC     1:デコード動作中
        │ │ │ │ └───────CDC_MPSTA_ILG     1:オーディオイリーガル
        │ │ │ └─────────CDC_MPSTA_BEMPTY  1:バッファ区画が空
        │ │ └───────────CDC_MPSTA_ERR     1:オーディオエラー発生
        │ └─────────────CDC_MPSTA_OUTL    1:左チャンネル出力中
        └───────────────CDC_MPSTA_OUTR    1:右チャンネル出力中

 (2)各フラグの意味
bitフラグ説  明
オーディオデコード動作オーディオデコーダ動作中を示す。(0:停止中)
オーディオイリーガルMPEG/Audioのレイヤ、サンプリング周波数、ビットレートに異常があることを示す。
オーディオ用バッファ区画
エンプティ
オーディオ用バッファ区画が空になり、オーディオ再生用のストリームデータがなくなったことを示す。
オーディオエラーオーディオ関係のエラー発生を示す。エラー要因は、CDC_MpGetInt関数によって得ることができる。
左チャンネル出力左チャンネル出力中を示す。(0:ミュート中)
右チャンネル出力右チャンネル出力中を示す。(0:ミュート中)
 各フラグの値はVSYNCごとに更新される。




Title

データ仕様

Data

MPEG/Videoステータス

Data Name

stat_v

No

21.5

 (1)MPEG/Videoステータス
    bit 7 6 5 4 3 2 1 0
       ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
 stat_v│ │ │ │ │ │ │ │ │
       └┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┘
        │ │ │ │ │ │ │ └─CDC_MPSTV_DEC     1:デコード動作中
        │ │ │ │ │ │ └───CDC_MPSTV_DISP    1:ピクチャ表示中
        │ │ │ │ │ └─────CDC_MPSTV_PAUSE   1:ポーズ中
        │ │ │ │ └───────CDC_MPSTV_FREEZE  1:フリーズ中
        │ │ │ └─────────CDC_MPSTV_LSTPIC  1:最終ピクチャ表示中
        │ │ └───────────CDC_MPSTV_FIELD   1:奇数フィールド
        │ └─────────────CDC_MPSTV_UPDPIC  1:ピクチャが更新された
        └───────────────CDC_MPSTV_ERR     1:ビデオエラー発生

    bit  15 14  13  12  11 10  9  8
       ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
 stat_v│ │−│−│ │ │−│−│ │
       └┬┴─┴─┴┬┴┬┴─┴─┴┬┘
        │     │ │     └─CDC_MPSTV_RDY     1:出力準備完了
        │     │ └───────CDC_MPSTV_1STPIC  1:先頭ピクチャ表示中
        │     └─────────CDC_MPSTV_BEMPTY  1:バッファ区画が空
        └───────────────不定

 (2)各フラグの意味
bitフラグ説  明
ビデオデコード動作 ビデオデコーダ動作中を示す。(0:停止中)
このフラグが1の時、デコーダは空いているフレームバンクがあると、そのバンクでデコードを行う。
ピクチャ表示 デコードされたピクチャが表示中であることを示す。
ポーズ ビデオデコーダがポーズ中であることを示す。
フリーズ ビデオデコーダがフリーズ中であることを示す。
最終ピクチャ表示 現在表示中のピクチャがストリームの最終ピクチャであることを示す。
奇数フィールド
(フレーム同期信号)
奇数フィールド表示中を示す。(1:偶数フィールド)
VDP2へ出力している場合、フレームは奇数フィールドから始まり2フィールドで1フレームとなる。
ピクチャ更新 ピクチャが更新されたことを示す。
2動作区間単位(VSYNC×2 または CDC_MpOutDsync)で変化する。
表示が更新された時と、フリーズ状態でピクチャが破棄された時に1となる。
ビデオエラー ビデオ関係のエラー発生を示す。エラー要因は、CDC_MpGetInt関数によって得ることができる。
出力準備完了 画像が出力可能になったことを示す。デコード済みのフレームバンクが2つ(I、P)になると1になる。ポーズ状態でデコードを開始すると、表示されずに出力準備完了フラグが1の状態になる。この状態でコマ送りするとすぐに1枚目の画像が出力される。
11先頭ピクチャ表示 現在表示中のピクチャがストリームの先頭ピクチャであることを示す。先頭とは、メディア上あるいはデコード順のことであり、表示順のことではない。
12ビデオ用バッファ区画エンプティ ビデオ用バッファ区画が空になり、ビデオ再生用のストリームデータがなくなったことを示す。
 各フラグの値はVSYNCごとに更新される。

7.2.3 MPEG割り込み要因フラグ


Title

データ仕様

Data

MPEG割り込み要因フラグ

Data Name

Intreq

No

22.0

MPEG割り込みの要因は、CDC_MpGetInt関数により、以下の形式(4バイト)で通知される。
CDC_MpSetIntMsk関数により割り込みをマスクする場合も、同一のビット配置です。

MPEG割り込み要因フラグ
byte      0        1        2        3
    ┌─────┬─────┬─────┬─────┐
    │  −  │オーディオ│   ビ デ オ   │
    │     │割り込み │  割 り 込 み  │
    └─────┴─────┴─────┴─────┘

以下の説明図において、V/Aはそれぞれビデオ/オーディオを表すものとする。

 (1)ビデオ割り込み
bit 7 6 5 4 3 2 1 0
   ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
   │ │ │ │ │ │ │ │ │ 初期値:00H
   └┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┘
    │ │ │ │ │ │ │ └─CDC_MPINT_VSRDY   1:Vストリーム準備完了
    │ │ │ │ │ │ └───CDC_MPINT_VSCHG   1:Vストリーム切り替え完了
    │ │ │ │ │ └─────CDC_MPINT_VORDY   1:ビデオ出力準備完了
    │ │ │ │ └───────CDC_MPINT_VOSTRT  1:ビデオ出力開始
    │ │ │ └─────────CDC_MPINT_VDERR   1:ビデオデコードエラー
    │ │ └───────────CDC_MPINT_VSERR   1:Vストリームデータエラー
    │ └─────────────CDC_MPINT_VBERR   1:Vバッファ区画接続エラー
    └───────────────CDC_MPINT_VNERR   1:次発Vストリームデータエラー


bit 15 14 13 12 11 10 10 9 
   ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
   │ │ │ │ │ │ │ │ │ 初期値:00H
   └┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┘
    │ │ │ │ │ │ │ └─CDC_MPINT_PSTRT   1:ピクチャスタート検出
    │ │ │ │ │ │ └───CDC_MPINT_GSTRT   1:GOPスタート検出
    │ │ │ │ │ └─────CDC_MPINT_SQEND   1:シーケンスエンド検出
    │ │ │ │ └───────CDC_MPINT_SQSTRT  1:シーケンススタート検出
    │ │ │ └─────────CDC_MPINT_VTRG    1:Vセクタのトリガビット検出
    │ │ └───────────CDC_MPINT_VEOR    1:VセクタのEORビット検出
    │ └─────────────CDC_MPINT_ATRG    1:Aセクタのトリガビット検出
    └───────────────CDC_MPINT_AEOR    1:AセクタのEORビット検出

 (2)オーディオ割り込み
bit 23 22 21 20 21 20 19 18
   ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
   │ │ │ │ │ │ │ │ │ 初期値:00H
   └┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┘
    │ │ │ │ │ │ │ └─CDC_MPINT_ASRDY   1:Aストリーム準備完了
    │ │ │ │ │ │ └───CDC_MPINT_ASCHG   1:Aストリーム切り替え完了
    │ │ │ │ │ └─────CDC_MPINT_AORDY   1:オーディオ出力準備完了
    │ │ │ │ └───────CDC_MPINT_AOSTRT  1:オーディオ出力開始
    │ │ │ └─────────CDC_MPINT_ADERR   1:オーディオデコードエラー
    │ │ └───────────CDC_MPINT_ASERR   1:Aストリームデータエラー
    │ └─────────────CDC_MPINT_ABERR   1:Aバッファ区画接続エラー
    └───────────────CDC_MPINT_ANERR   1:次発Aストリームデータエラー

 (3)ビデオ割り込み要因

bit フラグ

 ビデオストリーム準備完了
ビデオ用バッファ区画に(STDバッファサイズ+16KB)以上のデータが格納されたことを示す。(自動転送の場合)

 ビデオストリーム切り替え完了
次発ストリームがVBVバッファに転送開始されたことを示す。

 ビデオ出力準備完了
フレームバッファに2枚分のピクチャがデコードされ、次の動作区間で出力可能になったことを示す。フィールド割り込みでチェックし、ホストに割り込みをかける。(ストリーム切り替え前の1回だけ有効)

 ビデオ出力開始
ビデオストリームの1枚目のピクチャが出力されたことを示す。(ストリーム切り替え後も有効)

 ビデオデコードエラー
ビデオLSIにデコードエラーが発生したことを示す。

 ビデオストリームデータエラー
再生中のストリームにエラーが発生したことを示す。(バッファ区画にビデオ以外のデータが存在)

 ビデオ用バッファ区画接続エラー
バッファ区画からデータを転送中に、バッファ区画とデコーダの接続が切られたことを示す。

 次発ビデオストリームデータエラー
次発ストリームにエラーが発生したことを示す。(次発のバッファ区画にビデオ以外のデータが存在)

 ピクチャスタート検出
ピクチャスタートコード(PSC)が検出されたことを示す。

 GOPスタート検出
GOPスタートコードが検出されたことを示す。

10 シーケンスエンド検出
シーケンスエンドコードが検出されたことを示す。

11 シーケンススタート検出
シーケンススタートコードが検出されたことを示す。

12 ビデオセクタのトリガビット検出
後方絞りの前で、ビデオセクタサブヘッダ内のトリガビットが検出されたことを示す。

13 ビデオセクタのEORビット検出
後方絞りの前で、ビデオセクタサブヘッダ内のEORビットが検出されたことを示す。

14 オーディオセクタのトリガビット検出
後方絞りの前で、オーディオセクタサブヘッダ内のトリガビ ットが検出されたことを示す。

15 オーディオセクタのEORビット検出
後方絞りの前で、オーディオセクタサブヘッダ内のEORビットが検出されたことを示す。

16オーディオストリーム準備完了
オーディオ用バッファ区画に1セクタ以上のデータが格納されたことを示す。

17 オーディオストリーム切り替え完了
次発ストリームがオーディオデコーダに転送開始されたことを示す。

18 オーディオ出力準備完了
ストリームデータがオーディオデコーダに転送開始されたことを示す。(ストリーム切り替え前の1回だけ有効)

19 オーディオ出力開始
ストリームデータがオーディオデコーダに転送開始されたことを示す。(ストリーム切り替え後も有効)

20 オーディオデコードエラー
オーディオLSIにデコードエラーが発生したことを示す。

21 オーディオストリームデータエラー
再生中のストリームにエラーが発生したことを示す。(バッファ区画にオーディオ以外のデータが存在)

22 オーディオ用バッファ区画接続エラー
バッファ区画からデータを転送中に、バッファ区画とデコーダの接続が切られたことを示す。

23 次発オーディオストリームデータエラー
次発ストリームにエラーが発生したことを示す。(次発のバッファ区画にオーディオ以外のデータが存在)

7.2.4 データ型



Title

データ仕様

Data

MPEGステータス情報

Data Name

CdcMpStat

No

23.1

CDブロックのステータスとMPEGレポートを合わせて、MPEGステータス情報と呼ぶ。

 (1)MPEGステータス情報……CDC_MpGetCurStat, CDC_MpGetLastStat関数
CdcMpStat *mpstat
アクセスマクロ説  明
CDC_MPSTAT_STS(mpstat)Uint8ステータス(CDパートを参照)
CDC_MPSTAT_AST(mpstat)Uint8MPEG動作ステータス
CDC_MPSTAT_VCNT(mpstat)Uint16動作区間(VSYNC)カウンタ
CDC_MPSTAT_PICT(mpstat)Uint8ピクチャ情報
CDC_MPSTAT_STA(mpstat)Uint8MPEG/Audioステータス
CDC_MPSTAT_STV(mpstat)Uint16MPEG/Videoステータス

 (2)関連するマクロ
アクセスマクロ説  明
CDC_MPGET_STC(mpstat) MPEGステータス情報からステータスコードを取得
CDC_MPGET_ASTV(mpstat)MPEGステータス情報からMPEG/Video動作状態を取得
CDC_MPGET_ASTA(mpstat)MPEGステータス情報からMPEG/Audio動作状態を取得



Title

データ仕様

Data

タイムコード

Data Name

CdcMpTc

No

23.2

 (1)タイムコード……CDC_MpGetTc関数
CdcMpTc *mptc
アクセスマクロ説  明
CDC_MPTC_HOUR(mptc)Uint8時 間 (0〜23)
CDC_MPTC_MIN(mptc)Uint8  分  (0〜59)
CDC_MPTC_SEC(mptc)Uint8  秒  (0〜59)
CDC_MPTC_PIC(mptc)Uint8 ピクチャ(0〜63)



Title

データ仕様

Data

MPEGデコーダ接続先パラメータ

Data Name

CdcMpCon

No

23.3

 (1)MPEGデコーダ接続先パラメータ……CDC_MpSetCon, CDC_MpGetCon関数
CdcMpCon *mpcon
アクセスマクロ説  明
CDC_MPCON_CMOD(mpcon)Uint8接続モード
CDC_MPCON_LAY(mpcon)Uint8レイヤ指定とピクチャサーチ指定
CDC_MPCON_BN(mpcon)Uint8バッファ区画番号

(2) MPEG/Audioの接続モード
bit 7 6 5 4 3 2 1 0
   ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
   │ │−│−│−│−│ │ │ │ 初期値:00H   未変更:CDC_PARA_NOCHG
   └┬┴─┴─┴─┴─┴┬┴┬┴┬┘
    │         │ │ └─CDC_MPCMOD_EOR   1:EOR検出で切り替える
    │         │ └───CDC_MPCMOD_SEC   1:SEC検出で切り替える
    │         └─────CDC_MPCMOD_DEL   1:区画内セクタを消去
    └───────────────1:設定を変更しない          0:変更する

 (3)MPEG/Videoの接続モード
bit 7 6 5 4 3 2 1 0
   ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
   │ │ │   │ │ │ │ │ 初期値:00H   未変更:CDC_PARA_NOCHG
   └┬┴┬┴─┴─┴┬┴┬┴┬┴┬┘
    │ │  │  │ │ │ └─CDC_MPCMOD_EOR   1:EOR検出で切り替える
    │ │  │  │ │ └───CDC_MPCMOD_SEC   1:SEC検出で切り替える
    │ │  │  │ └─────CDC_MPCMOD_DEL   1:区画内セクタを消去
    │ │  │  └───────CDC_MPCMOD_IGPTS 1:PTS識別をしない
    │ │  └──────────ビデオデコードバッファのクリア方式
    │ │              0 (00B):クリアしない
    │ │              1 (01B):VBVをクリア  (CDC_MPCMOD_VCLR)
    │ │              2 (10B):VBV+WBCをクリア (CDC_MPCMOD_VWCLR)
    │ └─────────────CDC_MPCMOD_BEF(GAME-CDでは必ず0を指定)
    └───────────────1:設定を変更しない          0:変更する
定数名説  明
CDC_MPCMOD_EOR
CDC_MPCMOD_SEC
自然切り替えのための条件を指定する。EORビット/SEC(システムエンドコード)検出の各ビットは、OR条件による組み合わせが可能です。
次発ストリームが未登録の場合、本条件は終了条件となる。
CDC_MPCMOD_DEL デコード時、バッファ区画内セクタを消去する。(0:保持する)
CDC_MPCMOD_IGPTS PTSを識別せずに、デコーダへセクタを転送する。PTSのないセクタも転送可能となる。ただし音声・映像の同期に不整合が生じる。
CDC_MPCMOD_VCLR
CDC_MPCMOD_VWCLR
先発ストリーム接続時のビデオデコードバッファのクリア方式を指定する。切り替え時のクリア方式ではない。現在の接続先の設定時だけ有効です。
CDC_MPCMOD_BEF 後方絞りの前で終了条件判定をする。通常のGAME-CDでは必ず0を指定してください。値の取得時は常に0が返る。(Video CD専用)

 (4)MPEG/Audioのレイヤ指定
アクセスマクロ説  明
CDC_MPLAY_SYS00Hシステムレイヤ……初期値
CDC_MPLAY_AUDIO01Hビデオレイヤ

 (5)MPEG/Videoのレイヤ指定とピクチャサーチ指定
ピクチャサーチとは、ビデオストリーム中のSHC(シーケンスヘッダコード)を検索することです。

bit 7 6 5 4 3 2 1 0
   ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
   │   │−│−│−│−│−│ │ 初期値:00H
   └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴┬┘
     │            └─レイヤ指定
     └──────────────ピクチャサーチ指定

(a) レイヤ指定
定数名説  明
CDC_MPLAY_SYS00Hシステムレイヤ……初期値
CDC_MPLAY_VIDEO01Hビデオレイヤ

(b) ピクチャサーチ指定
先発ストリーム接続時のピクチャサーチについて指定する。
切り替え時のピクチャサーチではない。現在の接続先の設定時だけ有効です。

定数名説  明
CDC_MPSRCH_OFF00Hピクチャサーチをしない……初期値
CDC_MPSRCH_VIDEO80Hピクチャサーチをする
CDC_MPSRCH_AVC0Hピクチャサーチに合わせオーディオデータを破棄

 (6)バッファ区画番号
オーディオまたはビデオデコーダの接続先のバッファ区画番号を指定する。
バッファ区画にCDC_NUL_SELを指定すると、設定を取り消すことができる。ただし、MPEGデコーダの動作状態によっては、設定を取り消すことができない。(WAITとなってしまう。)

ストリーム取り消し可能な状態取り消し不可能な状態
先発ストリーム停止,準備1,準備2転送(再生)、切り替え、復活
次発ストリーム停止,準備1,準備2,転送切り替え

転送(再生)状態で先発ストリームの接続を切断(強制終了)させるには、CDC_MpChgCon関数を使用する。




Title

データ仕様

Data

MPEGストリームパラメータ

Data Name

CdcMpStm

No

23.4

デコード対象ストリームのストリーム番号とチャネル番号の設定/取得時に使用する。

 (1)MPEGストリームパラメータ……CDC_MpSetStm, CDC_MpGetStm関数
CdcMpStm *mpstm
定数名説  明
CDC_MPSTM_SMOD(mpstm)Uint8ストリームモード
CDC_MPSTM_ID(mpstm)Uint8ストリーム番号(ストリームID)
CDC_MPSTM_CN(mpstm)Uint8チャネル番号

 (2)ストリームモード
bit 7 6 5 4 3 2 1 0
   ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
   │ │−│ │ │−│−│ │ │ 初期値:00H   未変更:CDC_PARA_NOCHG
   └┬┴─┴┬┴┬┴─┴─┴┬┴┬┘
    │   │ │     │ └─CDC_MPSMOD_SNSET  1:ストリーム番号の設定を行う
    │   │ │     └───CDC_MPSMOD_SNIDF  1:ストリーム番号を識別する
    │   │ └─────────CDC_MPSMOD_CNSET  1:チャネル番号の設定を行う
    │   └───────────CDC_MPSMOD_CNIDF  1:チャネル番号を識別する
    └───────────────1:設定を変更しない          0:変更する



Title

データ仕様

Data

画面特殊効果パラメータ

Data Name

CdcMpVeff

No

23.5

 (1)画面特殊効果パラメータ……CDC_MpSetVeff関数
CdcMpVef *mpvef
定数名説  明
CDC_MPVEF_ITP(mpvef)Uint8補間モード
CDC_MPVEF_TRP(mpvef)Uint8透明ビットモード
CDC_MPVEF_MOZH(mpvef)Uint8水平方向モザイクモード
CDC_MPVEF_MOZV(mpvef)Uint8垂直方向モザイクモード
CDC_MPVEF_SOFTH(mpvef)Uint8水平方向ぼかしモード
CDC_MPVEF_SOFTV(mpvef)Uint8垂直方向ぼかしモード

 (2)補間モード
輝度(Y)・色差(C)について、水平・垂直方向の補間をするか指定する。

bit 7 6 5 4 3 2 1 0
   ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
   │ │−│−│−│ │ │ │ │ 初期値:00H   未変更:CDC_PARA_NOCHG
   └┬┴─┴─┴─┴┬┴┬┴┬┴┬┘
    │       │ │ │ └─CDC_MPITP_YH  1:Yの水平補間をする
    │       │ │ └───CDC_MPITP_CH  1:Cの水平補間をする
    │       │ └─────CDC_MPITP_YV  1:Yの垂直補間をする
    │       └───────CDC_MPITP_CV  1:Cの垂直補間をする
    └───────────────1:設定を変更しない          0:変更する

 (3)透明ビットモード
各ピクセルの輝度が指定輝度レベル以下の場合、MPEGレジスタの透明ビットを1にする。
透明領域は、プライオリティ領域とも呼ぶ。

bit 7 6 5 4 3 2 1 0
   ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
   │ │−│−│−│−│ │   │ 初期値:00H   未変更:CDC_PARA_NOCHG
   └┬┴─┴─┴─┴─┴┬┴─┴─┘
    │         │  │
    │         │  └──輝度レベル
    │         └─────CDC_MPTRP_MAG  1:透明領域の拡大をする
    └───────────────1:設定を変更しない         0:変更する
(a) 輝度レベル
定数名説  明
CDC_MPTRP_DFL00H通常(透明ビット処理をしない)
CDC_MPTRP_6401H輝度64
CDC_MPTRP_9602H輝度96
CDC_MPTRP_12803H輝度128

 (4)モザイクモード(水平・垂直方向)
説  明
00H通常(モザイクをかけない)……初期値
01H〜0AH(n)00H2のn乗倍(2,4,8,16,32,64,128,256,512,1024倍)
FFH設定を変更しない(CDC_PARA_NOCHG)

 (5)ぼかしモード(水平・垂直方向)
bit 7 6 5 4 3 2 1 0
   ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
   │ │−│−│−│−│−│−│ │ 初期値:00H   未変更:CDC_PARA_NOCHG
   └┬┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴┬┘
    │             └─CDC_MPSOFT_ON  1:ぼかしをかける
    └───────────────1:設定を変更しない          0:変更する

戻る進む
PROGRAMMER'S GUIDECD通信I/F(MPEGパート)
Copyright SEGA ENTERPRISES, LTD., 1997