複数のディスクにまたがってゲームの状態を引き継ぐためにはパスワードなどの特殊な場合を除き、バックアップRAMを使用してその状態を保存するしか方法がない。従ってバックアップRAMを使用する全ての複数枚組みアプリケーションは、ディスク入れ替えの際には必ずゲームの記録の保存を行う仕様にしなければならない。
オートセーブにより頻繁に記録を保存するようなアプリケーションでは、ディスクを入れ替える直前に記録の保存を自動的に行う。
また、ある特定の限られたポイントでオートセーブを行うようなアプリケーションの場合は、『ディスク1』でのプレイの最後にそのポイントを設定しなくてはならない。
ユーザーが任意に記録の保存を行うようなアプリケーションの場合でも、ディスクを入れ替える直前に強制的に記録を保存する必要がある。保存しない場合はゲームの状態を引き継ぐことができないので、2枚目以降に進むことができないからである。
基本設計の項で示したように2枚組みのアプリケーションでは必ずバックアップRAMを使用しなくてはならない。1枚組みアプリケーションの場合には、ゲームの記録が無く空き容量も無い(全くセーブ機能が使えない)場合でもユーザーの判断でゲームがプレイできなくてはならなかった。(別冊1:「バックアップ対応ソフトウェア作成基準」参照)
2枚組みのアプリケーションでは、このゲームの記録が無く空き容量も無い(全くセーブ機能が使えない)場合には『ディスク2』をゲーム的に有効な状態で立ち上げる手段はない。従って『ディスク1』のメインゲームがスタートする前に、以下のような警告メッセージ対応を行うこと。
【 このままゲームを開始した場合、途中までしか遊ぶことができません。それでもゲームを開始しますか? はい いいえ 】
また2枚目に移行する目的以外で本来セーブ機能を使用するアプリケーションの場合は、以下のような記録が保存できない旨も含んだメッセージを表示する必要がある。
【 このままゲームを開始した場合、記録を保存することはできません。また、途中までしか遊ぶことができません。それでもゲームを開始しますか? はい いいえ 】ただし途中までのプレイ(1枚目のみのプレイ)が著しく不適当な場所で終わるような場合(致命的なバグと勘違いされる恐れがある場合)には、上記メッセージとともに無理にゲームをプレイさせるべきではない。その場合は必要空き容量の表示とともに他のアプリケーションの記録を消すことを促すメッセージを表示して、ゲームはスタートさせない。 (メッセージは別冊1:「バックアップ対応ソフトウェア作成基準」参照のこと)