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HARDWARE ManualVDP1ユーザーズマニュアル
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VDP1ユーザーズマニュアル

第3章 処理の流れ


 ●描画手順の流れ

 VDP1を使った描画手順の流れは次のとおりです。

 手順1.
システムの電源を投入します。

 手順2.
VDP1のシステムレジスタに必要な値を設定します。

 手順3.
必要なキャラクタパターンテーブルをVRAMに書き込みます。

 手順4.
必要なカラールックアップテーブルをVRAMに書き込みます。

 手順5.
必要なグーローシェーディングテーブルをVRAMに書き込みます。

 手順6.
必要なコマンドテーブルをVRAMに書き込みます。

 手順7.
フレームチェンジと同時に、フレームバッファに描画が自動的に開始し、次のフレームチェンジで表示されます。

 手順8.
必要に応じて手順3〜6を繰り返します。

 ●テーブルのアクセス

 VDP1がVRAM上のテーブルをアクセスして描画する手順は次のとおりです。

 手順1.
システムレジスタに設定された指示にしたがって描画と表示を制御します。

 手順2.
VRAMの先頭アドレスのコマンドテーブルをフェッチします。

 手順3.
フェッチされたコマンドテーブルが

 (1)描画終了コマンドのとき、描画を終了します。→ 手順9

 (2)ジャンプ形式がスキップのとき、そのコマンドテーブルを無視します。テーブルの読み出しが終了し、そのテーブルは処理されません。→手順8

 (3)上記(1)(2)以外のときは手順4へ行きます。

 手順4.
クリッピング座標設定コマンド、相対座標設定コマンドのときは、それぞれその処理を行います。→手順8

 手順5.
描画コマンドのとき、指定があれば、グーローシェーディングテーブル、カラールックアップテーブルを読み出します。

 手順6.
テクスチャ描画のときキャラクタパターンテーブルを読み出し、指定にしたがってフレームバッファに書き込みます。このとき、カラーモードの処理、色演算、反転、拡大縮小、回転を処理します。

 手順7.
ノンテクスチャ描画のとき、指定にしたがってフレームバッファに書き込みます。

 手順8.
ジャンプ形式の指示にしたがって、次のコマンドテーブルをフェッチし、繰り返しコマンドテーブルを処理します。→手順3

 手順9.
フレーム開始により、描画を繰り返します。→手順1

 ●コマンドテーブルの流れ

 描画終了コマンドを除いた他のコマンドには、次に処理されるコマンドテーブルへのジャンプ形式を指定することができます。ジャンプ形式には以下のものがあります。

 ジャンプ形式によるコマンドの流れの例は次のとおりです。

図3.1 コマンドテーブルの流れ
VRAMコマンドテーブル
┌──────────┐
│クリッピング座標  │・
├──────────┤│
│相対座標      ││
├──────────┤│
│パーツ       ││
├──────────┤↓
│サブルーチンコール │└─┐・指定されたテーブルがサブルーチンコールされます
├──────────┤  │
│パーツ       │┌←┼─┐
├──────────┤│ │ │
│パーツ       ││ │ │
├──────────┤↓ │ │
│ジャンプ      │└─┼─┼─┐・指定されたテーブルへ移行します
├──────────┤  │ │ │
│:         │  │ │ │
├──────────┤  │ │ │
│パーツ       │┌←┘ │ │
├──────────┤│   │ │
│パーツ       ││   │ │
├──────────┤↓   │ │
│リターン      │└───┘ │
├──────────┤      │
│:         │      │
├──────────┤      │
│パーツ       │┌←────┘
├──────────┤│
│パーツ       ││
├──────────┤↓
│スキップ/パーツ  │・スキップします(このパーツは描画されない)
├──────────┤│
│パーツ       ││
├──────────┤│
│パーツ       ││
├──────────┤↓
│ジャンプ      │└─┐
├──────────┤  │
│パーツ       │  │
├──────────┤  │
│パーツ       │  │
├──────────┤  │
│ジャンプ      │  │
├──────────┤  │
│:         │  │
├──────────┤  │
│クリッピング座標変更│┌←┘
├──────────┤│
│パーツ       ││
├──────────┤│
│相対座標変更    ││
├──────────┤│
│パーツ       ││
├──────────┤│
│:         ││
├──────────┤↓
│描画終了      │・描画を終了します
├──────────┤
│:         │
└──────────┘

 ●テーブルの参照

 VRAMに格納されているテーブルの参照はコマンドテーブルから行われます。

図3.2 テーブルの参照
        VRAM        
┌──────────────────┐
│        :         │
│        :         │
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
┃    パーツ描画コマンド     ┃
┃        :         ┃
┠──────────────────┨
┃    カラーモード、色演算    ┃
┠──────────────────┨
┃  ルックアップテーブルアドレス  ┃─┐
┠──────────────────┨ │
┃    キャラクタアドレス     ┃─┼─┐
┠──────────────────┨ │ │
┃    キャラクタサイズ      ┃ │ │
┠──────────────────┨ │ │
┃        :         ┃ │ │
┃        :         ┃ │ │
┠──────────────────┨ │ │
┃グーロシェーディングテーブルアドレス┃─┼┐│
┠──────────────────┨ │││
┃        :         ┃ │││
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ │││
│        :         │ │││
│        :         │ │││
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ │││
┃  カラールックアップテーブル   ┃←┘││
┃        :         ┃  ││
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫  ││
│        :         │  ││
│        :         │  ││
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫  ││
┃  グーロシェーディングテーブル  ┃←─┘│
┃        :         ┃   │
┃        :         ┃   │
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫   │
│        :         │   │
│        :         │   │
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫   │
┃  キャラクタパターンテーブル   ┃←──┘
┃        :         ┃
┃        :         ┃
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
│        :         │
│        :         │

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