■4.4　イレースライト

■イレースライトデータレジスタ

■イレースライト左上座標レジスタ

■イレースライト右下座標レジスタ

• イレースライト時、フレームバッファのフィル領域を指定します。

• X座標は、16bit/pixel(ノーマル、回転16、HDTV)のとき8pixel単位、8bit/pixel(ハイレゾリューション、回転8)のとき16pixel単位で設定します。システムレジスタの値が1のとき8または16となります。
  実際の右下のX座標は、レジスタ設定値を8、16倍して1を引いた値になります。

• Y座標は1ライン単位で設定します。倍密インタレースのときY座標のレジスタ設定値の2倍になるので、実際の座標値の1/2を設定してください。例えば、設定値223のとき、座標値は447になります。

• 実際のX座標はつぎの式で表されます。

16bit/pixel時

左上座標X1=レジスタ設定値×8

右下座標X3=レジスタ設定値×8−1

8bit/pixel時

左上座標X1=レジスタ設定値×16

右下座標X3=レジスタ設定値×16−1

• イレースライトの座標のチェックは行いませんので、あらかじめCPUでX1＜X3、Y1≦Y3となるよう設定してください。

• 各TVモードにおけるイレースライト範囲は、それぞれのメモリマップの範囲内を設定してください。

図4.2　イレースライト領域

• X1≧X3、またはY1＞Y3に設定した場合は、
  ノーマル、ハイレゾリューション時　→　1ドット
  回転・ＨＤＴＶ時　→　8ドット

  　のイレースライトが行われます。この場合、領域は(X1, Y1)、（X3＝X1＋1, Y3＝Y1）、に設定されたと仮定してイレースライトを行います。

  ノーマル、ハイレゾリューションで、VBE＝0のときのイレースライトは、表示期間中にフレームバッファーをはみ出してイレースライトを行います。X3座標を表示画面を超えて設定した場合は、有効データの最終(HTIMの立ち下がり)以降、 ノーマル時4pixel、ハイレゾリューション時8pixelイレースライトが継続され、それ以外の表示画面外ではイレースライトは行われません。

  イレースライト範囲を表示画面内に設定した場合は、表示範囲外のイレースライトはまったく行われません。

  イレースライトはクリッピングの影響を受けません。

  HDTV、フレームバッファの拡大縮小、回転表示時には、表示中にフレームバッファのイレースライトを行うことができません。この場合イレースライトは垂直帰線期間(V＿BLANK)に行うため、時間が不足し、画面全体をイレースライトすることはできません。 全画面をイレースライトしたいときは、未消去部分を描画開始時にポリゴンで埋める必要があります。

  Vブランクイレースに必要なピクセル数は

  (X3−X1＋1)×（Y3−Y1＋1）×8

  で表わされます。これがVブランクイレースに使用できるピクセル数以内なら、イレースライトが完了します。

  Vブランクイレースに使用できるピクセル数は

  {(1ラスター中のピクセル数)−200 ｝×｛(1フィールド中のラスター数)−(表示ラスター数)｝

  となります。それぞれの値は次のとおりです。