第２章　TV画面

■2.1　TV画面モード

　VDP2は、NTSC方式とPAL方式のTV、31kHzモニターおよびハイビジョンモニターに画像を表示することができます。画像を表示するTV画面モードは、ノーマルモード、ハイレゾリューションモード、専用モニターモードの3種類あります。 画面走査方式は、ノンインタレース、単密インタレース、倍密インタレースの3種類の中から選ぶことができます。また、TVの走査状態を示すレジスタも用意されています。
　選択できるTV画面モードおよびグラフィックモードと、そのときの解像度を表2.1に示します。
　なお、専用ハイレゾリューショングラフィックAおよび専用ハイレゾリューショングラフィックBを指定する場合には特別な設定が必要になります。

表2.1　TV 画面モード

TV画面 モード	グラフィック モード	インタレース モード	解像度 横×縦(ピクセル)	使用時の制限事項
ノーマル	ノーマル グラフィックA	ノンインタレース	320×224
			320×240
			320×256	PAL方式専用
		インタレース	320×448
			320×480
			320×512	PAL方式専用
	ノーマル グラフィックB	ノンインタレース	352×224
			352×240
			352×256	PAL方式専用
		インタレース	352×448
			352×480
			352×512	PAL方式専用
ハイレゾリューション	ハイレゾリューション グラフィックA	ノンインタレース	640×224
			640×240
			640×256	PAL方式専用
		インタレース	640×448
			640×480
			640×512	PAL方式専用
	ハイレゾリューション グラフィックB	ノンインタレース	704×224
			704×240
			704×256	PAL方式専用
		インタレース	704×448
			704×480
			704×512	PAL方式専用
専用モニター	専用ノーマル グラフィックA	ノンインタレース	320×480	31kHzモニター専用
	専用ノーマル グラフィックB	ノンインタレース	352×480	ハイビジョンモニター専用
	専用ハイレゾリューション グラフィックA	ノンインタレース	640×480	31kHzモニター専用
	専用ハイレゾリューション グラフィックB	ノンインタレース	704×480	ハイビジョンモニター専用

　●ハイレゾリューションモード

　ＴＶ画面モードをハイレゾモードにした場合の注意事項は、下記の通りです。

• ノーマルスクロール面（ＮＢＧ０〜ＮＢＧ３）は、ＴＶ画面モードがノーマルモードのときの絵を水平方向に１／２に縮小したように表示されます。

• 回転スクロール面（ＲＢＧ０，１）は表示できますが、絵の水平方向解像度はＴＶ画面モードがノーマルモードのときと同じになります。

• ＶＲＡＭサイクルパターンレジスタはＴ０〜Ｔ３用だけが有効となり、Ｔ４〜Ｔ７用は無効となります。

• 縦セルスクロール機能は、使用できません。

• カラー演算機能に制限が生じます。詳しくは、「12.1　カラー演算機能」を参照してください。

• 拡張カラー演算機能とボカシ演算機能は、使用できません。

　●専用ハイレゾリューショングラフィックモード

　専用ハイレゾリューショングラフィックAまたは専用ハイレゾリューショングラフィックBのグラフィックモードは、NBG0とNBG1の2面を合わせて1面を表示します。そのときには次のような設定を行わなければ正しい表示ができません。

• NBG0とNBG1のみを表示可能にしてください。

• NBG0とNBG1のキャラクタパターンテーブル(またはビットマップパターン)とパターンネームテーブルは全く同じデータを使用してください。

• NBG0とNBG1をどちらも水平方向に1/2まで縮小可能にしてください。

• NBG0とNBG1の垂直方向画面スクロール値は設定を同じにしてください。

• NBG1の水平方向画面スクロール値は、NBG0の水平方向画面スクロール値より1だけ大きく設定してください。

• NBG0とNBG1の水平方向座標増分をどちらも2にしてください。

• カラーRAMモードは、モード0にしてください。

• NBG0とNBG1のプライオリティナンバーは同じ値を設定してください。

• ラインカラー画面は挿入しないでください。

• NBG0とNBG1の特殊プライオリティは、どちらもモード0にしてください。

• カラー演算機能は使用しないでください。

• 上記以外の各レジスタは、NBG0とNBG1の設定を同じにしてください。