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VDP2ユーザーズマニュアル/第２章　TV画面

■2.4　TV画面モードレジスタ

　TV画面モードレジスタは、TV画面の表示を制御します。リードライト可能な16ビットのレジスタで、180000H番地にあります。電源投入後またはリセット後、値は0にクリアされますので必ず設定してください。

TVMD　180000H 
   15   
   14   
   13   
   12   
   11   
   10   
   09   
   08
DISP------BDCLMD 

   07   
   06   
   05   
   04   
   03   
   02   
   01   
   00
LSMD1LSMD0 VRESO1VRESO0-HRESO2HRESO1HRESO0

TV画面表示ビット：Display bit (DISP)、ビット15
　TV画面への絵の表示を制御します。

DISP
処　理
0
TV画面に絵を表示しない
1
TV画面に絵を表示する

　このビットが0のときは、表示期間中もブランク状態になっているので、CPUまたはDMAコントローラからのVRAMアクセスはいつでも可能になります。
　このビットが0のときに表示されるカラーは、BDCLMDビットによって指定します。
　このビットの0から1への変更は、必ずVブランク期間中に行ってください。

ボーダーカラーモードビット：Border color mode bit (BDCLMD)、ビット8
　ボーダーエリアで表示するカラーを制御します。

BDCLMD
処　理
0
黒色を表示
1
バック画面を表示

　DISPビットが0のときは、規格表示エリア全てのカラーを指定します。ただし、電源投入後またはリセット後、1度もDISPビットを1にせずにこのビットを1にした場合、バック画面は正しく表示されません。 バック画面をラインごとに指定できるように設定している場合、ボーダーエリアに表示されるカラーは、設定表示エリアの一番下のラインと同じカラーになります。

インタレースモードビット：Interlace mode bit (LSMD1, LSMD0)、ビット7、6
　インタレースモードを指定します。

LSMD1
LSMD0
処　理
0
0
ノンインタレース
0
1
設定禁止
1
0
単密インタレース
1
1
倍密インタレース

　単密インタレースは、奇数フィールドと偶数フィールドに同じ絵を表示するモードで、倍密インタレースは奇数フィールドと偶数フィールドで異なる絵を表示するモードです。どちらの場合も走査線間のすき間は空かなくなります。 倍密インタレース時の垂直方向解像度072垂直方向解像度はノンインタレース時と同じになります。
　倍密インタレース時に表示される絵は、ノンインタレース時または単密インタレース時に表示される絵を垂直方向に1/2倍したものになります。
　水平方向解像度(HRESO2〜HRESO0)の設定を専用モニターモードにした場合は、必ずノンインタレース(00B)にしてください。

垂直方向解像度ビット：Vertical resolution bit (VRESO1, VRESO0)、ビット5、4
　TV画面に絵を表示するときの垂直方向の解像度を指定します。

VRESO1
VRESO0
垂直方向解像度
表示可能モニター
0
0
224ライン
NTSC方式またはPAL方式TV
0
1
240ライン
NTSC方式またはPAL方式TV
1
0
256ライン
PAL方式TV
1
1
設定禁止
−

　垂直方向の解像度を上げた場合の増分は画面の上下に加えられ、画面の中心は変わりません。
　水平方向解像度(HRESO2〜HRESO0)の設定を専用モニターモードにした場合、このビットの設定は無視され、480ラインに固定されます。

水平方向解像度ビット：Horizontal resolution bit (HRESO2〜HRESO0)、ビット2〜0
　TV画面に絵を表示するときの水平方向の解像度を指定します。

HRES02
HRESO1
HRESO0
水平方向解像度
グラフィックモード
表示可能
モニター
0
0
0
320ピクセル
ノーマル
グラフィックA
NTSC方式または
PAL方式TV
0
0
1
352ピクセル
ノーマル
グラフィックB
0
1
0
640ピクセル
ハイレゾリューション
グラフィックA
0
1
1
704ピクセル
ハイレゾリューション
グラフィックB
1
0
0
320ピクセル
専用ノーマル
グラフィックA
31kHzモニター
1
0
1
352ピクセル
専用ノーマル
グラフィックB
ハイビジョンモニター
1
1
0
640ピクセル
専用ハイレゾリューション
グラフィックA
31kHzモニター
1
1
1
704ピクセル
専用ハイレゾリューション
グラフィックB
ハイビジョンモニター

　ノーマルグラフィックＡ（３２０ピクセル）またはハイレゾグラフィックＡ（６４０ピクセル）からノーマルグラフィックＢ （３５２ピクセル）またはハイレゾグラフィックＢ（７０４ピクセル）への切り替えは、水平帰線期間中に行わなければいけません。 この制限を守るため、水平方向解像度の切り替えは必ずＢＯＯＴ−ＲＯＭ内のサービスルーチンを使用してください。

　専用ハイレゾリューショングラフィックAまたは専用ハイレゾリューショングラフィックBを指定した場合は、 他のレジスタを決められたように設定しなければいけません。「2.1　TV画面モード」の「専用ハイレゾリューショングラフィックモード」を参照してください。
　TV画面モードを専用モニターモードからノーマルモードおよびハイレゾリューションモードに切り替える場合は、VDP2を必ずリセットしてください。

注　意
 水平方向解像度の切り換えは、必ずBOOT ROM内のサービスルーチンを使うようにしてください。

　ＶＤＰ１とＶＤＰ２のＴＶ画面モード設定の組み合わせには制限があります。 また、インタレースモード設定の組み合わせによって画面表示が変わります。 ＴＶ画面モード設定の制限を表2.2に、インタレースモード設定によるそれぞれの画面表示を表2.3に示します。

表2.2　ＴＶ画面モード設定の制限
ＶＤＰ２の設定(TVMD:HRESO2..0) ＶＤＰ１の設定(TVMR:TVM2..0)設定許否
ノーマルモード
(000または001)		 ノーマル　　　　　　　０００　可能　
ハイレゾリューション　００１設定禁止
回転１６　　　　　　　０１０　可能　
回転　８　　　　　　　０１１　可能　
ＨＤＴＶ　　　　　　　１００設定禁止
ハイレゾリューションモード
(010または011)		 ノーマル　　　　　　　０００　可能　
ハイレゾリューション　００１　可能　
回転１６　　　　　　　０１０　可能　
回転　８　　　　　　　０１１　可能　
ＨＤＴＶ　　　　　　　１００設定禁止
専用モニタモード
(100,101,110,111)		 ノーマル　　　　　　　０００　可能　
ハイレゾリューション　００１設定禁止
回転１６　　　　　　　０１０　可能　
回転　８　　　　　　　０１１　可能　
ＨＤＴＶ　　　　　　　１００設定禁止

表2.3　インタレースモード設定による画面表示
ＬＳＭＤ値 ＤＩＥ値 ＶＤＰ２の表示 ＶＤＰ１の表示
００ ０ ノンインタレースノンインタレース
１ ノンインタレース正しく表示できない
０１ ０ 単密インタレース単密インタレース
１ 単密インタレース倍密インタレース
１１ ０ 倍密インタレース単密インタレース
１ 倍密インタレース倍密インタレース
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