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HARDWARE ManualVDP2ユーザーズマニュアル
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VDP2ユーザーズマニュアル/第8章 ウィンドウ

■8.1 ウィンドウ領域

 スクロールICのウィンドウには、2つのノーマルウィンドウ(W0、W1)と1つのスプライトウィンドウ(SW)があります。ノーマルウィンドウは、TV画面上での始点座標と終点座標で指定し、スプライトウィンドウはフレームバッファに書き込まれたスプライトデータの最上位ビットの値で指定します。それぞれのウィンドウは、どのスクロール画面に対して有効にするか、内側と外側のどちらの領域を有効にするかを指定することができます。また、複数のウィンドウを有効にした場合にはANDまたはORの論理で重ね合わせることができます。

 ノーマルウィンドウには、水平方向および垂直方向の始点座標と終点座標によって指定されるノーマル矩形ウィンドウと、ラインごとに水平方向の始点座標および終点座標を指定するノーマルラインウィンドウのどちらかを選択できます。その始点座標および終点座標は、スクロール画面上の座標値ではなく、TV画面上での座標値を各レジスタに設定します。

 ●ノーマル矩形ウィンドウ

 ノーマル矩形ウィンドウは、ウィンドウの左上隅の始点座標と右下隅の終点座標をウィンドウポジションレジスタに指定することで得られます。指定した座標で囲まれた領域が内側、それ以外の領域が外側です。ウィンドウの境界線は内側とみなされます。
 水平方向、垂直方向のどちらか一方でも、始点座標が終点座標より大きいと画面全てがウィンドウの外側の領域として判断されます。
 ノーマル矩形ウィンドウを図8.1に示します。

図8.1 ノーマル矩形ウィンドウ

 ●ウィンドウポジションレジスタ

 ウィンドウポジションレジスタは、ノーマルウィンドウの水平方向と垂直方向の始点座標および終点座標を指定します。書き込み専用の16ビットのレジスタで、1800C0H〜1800CEH番地にあります。電源投入後またはリセット後、値は0にクリアされますので必ず設定してください。

WPSX0 1800C0H
   15   
   14   
   13   
   12   
   11   
   10   
   09   
   08   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
W0SX9  
W0SX8  

   07   
   06   
   05   
   04   
   03   
   02   
   01   
   00   
W0SX7  
W0SX6  
W0SX5  
W0SX4  
W0SX3  
W0SX2  
W0SX1  
W0SX0  

WPSY0 1800C2H
   15   
   14   
   13   
   12   
   11   
   10   
   09   
   08   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
W0SY9  
W0SY8  

   07   
   06   
   05   
   04   
   03   
   02   
   01   
   00   
W0SY7  
W0SY6  
W0SY5  
W0SY4  
W0SY3  
W0SY2  
W0SY1  
W0SY0  

WPEX0 1800C4H
   15   
   14   
   13   
   12   
   11   
   10   
   09   
   08   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
W0EX9  
W0EX8  

   07   
   06   
   05   
   04   
   03   
   02   
   01   
   00   
W0EX7  
W0EX6  
W0EX5  
W0EX4  
W0EX3  
W0EX2  
W0EX1  
W0EX0  

WPEY0 1800C6H
   15   
   14   
   13   
   12   
   11   
   10   
   09   
   08   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
W0EY9  
W0EY8  

   07   
   06   
   05   
   04   
   03   
   02   
   01   
   00   
W0EY7  
W0EY6  
W0EY5  
W0EY4  
W0EY3  
W0EY2  
W0EY1  
W0EY0  

WPSX1 1800C8H
   15   
   14   
   13   
   12   
   11   
   10   
   09   
   08   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
W1SX9  
W1SX8  

   07   
   06   
   05   
   04   
   03   
   02   
   01   
   00   
W1SX7  
W1SX6  
W1SX5  
W1SX4  
W1SX3  
W1SX2  
W1SX1  
W1SX0  

WPSY1 1800CAH
   15   
   14   
   13   
   12   
   11   
   10   
   09   
   08   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
W1SY9  
W1SY8  

   07   
   06   
   05   
   04   
   03   
   02   
   01   
   00   
W1SY7  
W1SY6  
W1SY5  
W1SY4  
W1SY3  
W1SY2  
W1SY1  
W1SY0  

WPEX1 1800CCH
   15   
   14   
   13   
   12   
   11   
   10   
   09   
   08   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
W1EX9  
W1EX8  

   07   
   06   
   05   
   04   
   03   
   02   
   01   
   00   
W1EX7  
W1EX6  
W1EX5  
W1EX4  
W1EX3  
W1EX2  
W1EX1  
W1EX0  

WPEY1 1800CEH
   15   
   14   
   13   
   12   
   11   
   10   
   09   
   08   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
   -   
W1EY9  
W1EY8  

   07   
   06   
   05   
   04   
   03   
   02   
   01   
   00   
W1EY7  
W1EY6  
W1EY5  
W1EY4  
W1EY3  
W1EY2  
W1EY1  
W1EY0  

       
ウィンドウポジションビット(水平方向座標用):Window start/end X bit
(W0SX9〜W0SX0, W0EX9〜W0EX0, W1SX9〜W1SX0, W1EX9〜W1EX0)
 水平方向の始点座標および終点座標を指定します。指定する座標値は、TV画面上の座標値(Hカウンター値)です。

W0SX9〜W0SX01800C0Hビット9〜0W0始点座標用
W0EX9〜W0EX01800C4Hビット9〜0W0終点座標用
W1SX9〜W1SX01800C8Hビット9〜0W1始点座標用
W1EX9〜W1EX01800CCHビット9〜0W1終点座標用

 レジスタのビット構成はグラフィックモードの設定によって変化します。ノーマルグラフィックの場合は最下位ビットが無効データとなります。専用ノーマルグラフィックの場合は最上位ビットが無効データとなります。また、専用ハイレゾグラフィックの場合は最上位ビットが無効データとなり、H0用のビットが無いので2ピクセル単位の値になります。
 グラフィックモードの設定によるウィンドウポジションレジスタのビット内容を表8.1に示します。

表8.1 水平方向座標用ウィンドウポジションレジスタのビット内容
グラフィック
モード
WxxX9WxxX8WxxX7WxxX6WxxX5WxxX4WxxX3WxxX2WxxX1WxxX0
ノーマルH8H7H6H5H4H3H2H1H0無効
ハイレゾH9H8H7H6H5H4H3H2H1H0
専用
ノーマル
無効H8H7H6H5H4H3H2H1H0
専用
ハイレゾ
無効H9H8H7H6H5H4H3H2H1
[注]ビット名のxxには、0S、0E、1S、または1Eが入ります。

       

ウィンドウポジションビット(垂直方向座標用):Window start/end Y bit
(W0SY8〜W0SY0, W0EY8〜W0EY0, W1SY8〜W1SY0, W1EY8〜W1EY0)
 垂直方向の始点座標および終点座標を指定します。指定する座標値は、TV画面上の座標値(Vカウンター値)です。

W0SY8〜W0SY01800C2Hビット8〜0W0始点座標用
W0EY8〜W0EY01800C6Hビット8〜0W0終点座標用
W1SY8〜W1SY01800CAHビット8〜0W1始点座標用
W1EY8〜W1EY01800CEHビット8〜0W1終点座標用

 レジスタのビット構成は画面モードの設定によって変化します。ノーマル、ハイレゾモードの単密インタレースの場合は、偶数フィールドと奇数フィールドそれぞれのフィールドにおけるVカウンター値を指定します。ノーマル、ハイレゾモードの倍密インタレースの場合は、最下位ビットが無効になり、残りのビットはそれぞれのフィールドにおけるVカウンター値を指定します。
 画面モードの設定によるウィンドウポジションレジスタのビット内容を表8.2に示します。

表8.2 垂直方向座標用ウィンドウポジションレジスタのビット内容
TV画面(インタレース)
モード
WxxY8WxxY7WxxY6WxxY5WxxY4WxxY3WxxY2WxxY1WxxY0
ノーマル、ハイレゾ
(ノンインタレース、
単密インタレース)
V8V7V6V5V4V3V2V1V0
ノーマル、ハイレゾ
(倍密インタレース)
V7V6V5V4V3V2V1V0無効
専用モニターV8V7V6V5V4V3V2V1V0
[注]ビット名のxxには、0S、0E、1S、または1Eが入ります。

 ウィンドウポジション垂直方向終点座標値の制限
 倍密インタレースモードにおいてノーマルウィンドウを使用する場合、垂直方向終点座標ウィンド ウポジションレジスタ(WPEY0:1800C6H,WPEY:1800CEH)の値を「1FCH〜1FFH」にしないでください。
これらの値を入力すると、ウィンドウが無効になります。


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