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PROGRAMMER'S GUIDEバーチャルCDシステム
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バーチャルCDシステムユーザーズマニュアル

第2章 CDエミュレーション操作手順


 この章では操作手順を次の3種類のエミュレーションモデルに分けて説明します。
操作手順はほとんど同じですが、エミュレーションを実行するために必要なファイルが異なります。これらのファイルはエミュレーションの前処理プログラムによって生成されます。

 ●「ダイレクトDOSファイルアクセス」
 CDイメージになる前のデータファイルの集まりと、CDの構成情報ファイルが必要です。
このCD構成情報ファイルは、スクリプトファイルよりCDビルダXBLDを使って生成します。第2.1項で説明します。

 ●「リアルタイムエミュレーション」
 CDイメージがそのまま入っているファイルを用意します。
このCDイメージファイルは、スクリプトファイルよりCDビルダXBLDを使って生成します。第2.2項で説明します。

 ●「CDイメージ部分更新」
 CDイメージファイルと修正部分のMS-DOSファイル及び更新情報ファイルが必要です。
CDイメージ部分更新ツールVCDUTLを使って更新情報ファイルを作成します。
エミュレーション実行時のパラメータも異なります。第2.3項で説明します。

図-3. 操作手順概要

2.1 MS-DOSファイルのままエミュレートする場合

 この節では「ダイレクトDOSファイルアクセス」の操作手順について説明します。

 [手順0]
 プロジェクト名をボディとし、拡張子が「DSK」のファイルが存在している場合、そのファイルを削除します。
このファイルが存在していると「ダイレクトDOSファイルアクセス」動作になりません。このファイルは次節の「リアルタイムエミュレーション」を以前行った時に生成されたものです。

[例0]

C:¥>DEL△TSTGAME.DSK[ENTER]
    ‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

 [手順1]
 プロジェクト名を決めます。
MS-DOSファイルのファイル名のボディ部分として使用するものです。MS-DOSファイルの規約に合わせてください。

[例1] TSTGAME

 この章の説明では「TSTGAME」を使います。

 [手順2]
 スクリプトファイルを作成します。
スクリプトファイルは作成するCD上のデータ配置を指定するものです。
スクリプトの記述方法については「CDビルダユーザーズマニュアル」で説明します。
スクリプトファイルのファイル名はプロジェクト名に拡張子「SCR」をつけたものにします。

[例2] TSTGAME.SCR

 [手順3]
 CDビルダ(XBLD.EXE)を「-p」オプションをつけて起動します。
例のようにコマンドを入力すると、CDビルダ(XBLD.EXE)が起動し、エミュレーションに必要なファイルを作成します。

[例3]

C:¥>XBLD△-p△TSTGAME[ENTER]
    ‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

[結果3]
 CDのボリューム記述子情報を格納するPVDファイルとCD構成情報を記述するRTIファイルが作成されます。

 [手順4]
 英語環境にします。
バーチャルCDエミュレータは日本語モードでは動作しませんので、ディスプレイを英語モードにします。次のコマンド行を打ち込みます。


C:¥>CHEV△US[ENTER]
    ‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

[結果4]
 もし、日本語モードになっていた場合は、画面がフラッシュし、画面の先頭にプロンプトが来ます。

 [手順5]
 バーチャルCDエミュレータ(VCDEMU.EXE)を起動します。
例のようにコマンドを入力することによって、バーチャルCDエミュレータが起動し、「ダイレクトDOSアクセス」動作をすることになります。

[例5]

C:¥>VCDEMU△TSTGAME[ENTER]
    ‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

[結果5]
 バーチャルCDエミュレータの初期画面が表示されます。
バーチャルCDエミュレータが起動しています。

 [手順6]
 ターゲットボックスからの操作を開始してください。
ターゲットボックスから受けたコマンド、データ転送状態、エラーメッセージなどが、バーチャルCDエミュレータの画面に表示されます。表示内容については第3章を参照してください。

2.2 CDイメージを作る場合

 この章では「リアルタイムエミュレーション」の操作手順について説明します。
すでに「ダイレクトDOSファイルアクセス」を行っている場合、手順3からの操作になります。
行っていない場合は、前項の手順1〜2を実行してください。

 [手順3]
 CDビルダ(XBLD.EXE)を「-r」オプションをつけて起動します。
例のようにコマンドを入力すると、CDビルダ(XBLD.EXE)が起動し、エミュレーションに必要なファイルを作成します。

[例3]

C:¥>XBLD△-r△TSTGAME
    ‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

[結果3]
 CDイメージを格納するDSKファイルと
CD構成情報を記述するRTIファイルが作成されます。

 前項の手順4〜6を実行してエミュレーションしてください。

2.3 CDイメージの一部を更新する場合

 この章では「CDイメージ部分更新」の操作手順について説明します。
すでに「リアルタイムエミュレーション」を行っている場合に利用することができます。
「リアルタイムエミュレーション」のための前処理を行い、拡張子「DSK」を持つファイルが生成されていなければなりません。前項の手順1〜3を実行してください。

 [手順4]
 CDイメージ部分更新ツール(VCDUTL.EXE)を「-f」オプションをつけて起動します。
例のようにコマンドを入力すると、CDイメージ部分更新ツール(VCDUTL.EXE)が起動し、エミュレーションに必要なファイルを作成します。
「-f」オプションをつけずにこの前処理を行った場合、「リアルタイムエミュレーション」用のファイルだけが生成(修正)されます。この場合は前項の手順4以降による「リアルタイムエミュレーション」を行ってください。

[例4]

C:¥>VCDUTL△TSTGAME△ISOFILE.DDD△DOSFILE.D01
    ‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
    DOSFILE.D02△-f△TSTGAME.PAT[ENTER]
    ‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

 この例はTSTGAMEで生成されたCDイメージ中、ISOFILE.DDDというISO9660ファイルを構成するデータファイルの中のDOSFILE.D01というDOSファイルをDOSFILE.D02というDOSファイルに置き換えることを表わします。

[結果4]
 更新情報ファイル:TESTGAME.PATが生成されます。

更新情報ファイルのファイル名に対する規則は設けていません。

 [手順5]
 英語環境にします。(前々項参照)

 [手順6]
 「-u」オプションをつけてバーチャルCDエミュレータ(VCDEMU.EXE)を起動します。
例のようにコマンドを入力すると、バーチャルCDエミュレータが起動し、「CDイメージ部分更新」動作をすることになります。

[例6]

C:¥>VCDEMU△TSTGAME△-u△DOSGAME.PAT[ENTER]
    ‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

[結果6]
 バーチャルCDエミュレータの初期画面が表示されます。
バーチャルCDエミュレータが起動されています。

 [手順7]
 この状態以降は、ターゲットボックスからの操作を開始してください。
(前々項参照)


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