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PROGRAMMER'S GUIDEバーチャルCDシステム
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バーチャルCDシステムユーザーズマニュアル

第5章 CDエミュレーション関連ツール


5.1 CDビルダ

5.1.1 CDビルダについて

 CDビルダは、作成するCDのデータ配置を記述したスクリプトを解釈し、CDイメージファイルを出力します。作成したCDイメージファイルは、CDエミュレーションやライトワンスCDへの書き込みに利用されます。

 CDビルダには、XBLDとこれまで提供してきたVCDBUILDがあります。
 XBLDはVCDBUILDに対して上位互換性を持ち、VCDBUILD用に作成したスクリプトファイルをそのまま使用できます。また、オンザフライ書き込みをサポートするなど機能拡張が施されています。
 XBLDについては「CDビルダXBLDユーザーズマニュアル」で詳しく説明します。
 VCDBUILDについては次節で説明します。

 CD上のデータ配置を指定するスクリプトは、複数のコマンド行から構成され、コマンド行はキーワードとそれに続く0個以上のパラメータから構成されます。
 スクリプトのスクリプト構文については「CDビルダスクリプト文法マニュアル」で詳しく説明します。

※CDイメージ作成にはXBLDをお使いください。
 これまでと同じ環境でCDを作成する必要がある場合にのみVCDBUILDをお使いください。

5.1.2 VCDBUILDコマンド仕様

コマンド:
VCDBUILD

コマンド名:
CDイメージファイル作成

書 式:
VCDBUILD△起動ファイル△[ /i/c/d/f/p/a/e/n/s]

引 数:
起動ファイル:
起動ファイルによりスクリプトファイルとディスク構成情報ファイルを指定する

オプション:
/i ISO9660関連処理の表示
/c チャネルインターリーブ配置テーブル表示
/d 入力DOSファイル処理の表示
/f ファイルインターリーブ配置テーブル表示
/p ダイレクトDOSファイルアクセスでCDエミュレーションを行う
/a /i, /c, /f, /d を一括指定
/e ディスクイメージにECCデータを設定する(デフォルト)
/n ディスクイメージにECCデータを設定しない
/s サイレンスモード。作業中メッセージを表示しない

機 能:
指定されたスクリプトファイルからスクリプトを入力し、ディスクの構成を表現しているディスク構成情報ファイルとCDイメージを出力します。

使用例:
  VCDBUILD TSTGAME.PRM

起動ファイルTSTGAME.PRMの内容


SCR TSTGAME.SCR
RTI TSTGAME.RTI

備 考:
コマンド入力時に起動ファイルの拡張子を指定しない場合、スクリプトファイルをTSTGAME.SCR、RTIファイルをTSTGAME.RTIとして処理する。

起動時のメッセージ

PreProcess for VCDEMU <VCDBUILD> Ver n.nn Released at dd-mmm-yyyy
Copyright (c) 1994 Victor Company of Japan<JVC)

script file = xxxxxxxxxx
rti  file = xxxxxxxxxx
vds, path table and directory records output to xxxxxxxxxx

/iオプション指定時のメッセージ
nnnnnn: write System Area
nnnnnn: write Primary Volume Descriptor
nnnnnn: Boot Record
nnnnnn: Volume Partition Descriptor
nnnnnn: write Volume Description Terminatior
nnnnnn: write M-path Table
nnnnnn: write L-path Table
nnnnnn: write Directory Records for Directory <root>
nnnnnn: write Directory Records for Directory xxxxxxxxxx
nnnnnn: Extent Begin
nnnnnn: ISO-file xxxxxxxxxx Begin

/dオプション指定時のメッセージ
nnnnnn: source dos-file xxxxxxxxxx
nnnnnn: Open Subsource file
nnnnnn: LeadOut Begin

/fオプション指定時のメッセージ
------: Disposition pattern for File Interleave
nnnn]nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:
  :
nnnnn]nnn:GAP:nnn:nnn:nnn:GAP:nnn:nnn:nnn:GAP:nnn:nnn:nnn:GAP:DMY:DMY:

/cオプション指定時のメッセージ
------: Disposition pattern for Channel Interleave
nnnn]nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:nnn:
  :
nnnn]nnn:GAP:nnn:nnn:nnn:GAP:nnn:nnn:nnn:GAP:nnn:nnn:nnn:GAP:DMY:DMY:

VCDBUILDのエラーメッセージ

エラーメッセージの意味と対応について。
(注:****は文字列、**は数字が入ることを意味します。)

一般エラー
一般的な字句、構文エラーです。

String length error
 文字列が長すぎます。1行の最大文字数は255バイトです。

Out of memory space
 確保できるメモリがなくなりました。ドライバ等をはずすなどしてメモリ領域を広げるより手はありません。

Illegal character
 不正なキャラクターコードが文字列の中に入っています。

Syntax error
 構文エラーです。

Cannot open File ****
 ****で示されるファイル名がオープンできません。ファイル名が実際に存在するか、確認してください。

Illegal token
 構文エラーです。エラー原因としては行の始めの予約語が間違っている可能性があります。

Illegal parameter **
 構文エラーです。エラー原因としては、**で示される数字番目のパラメータの型が違っている可能性があります。

Illegal nesting of Include
 Includeのネストが多すぎます。Includeは2層迄しかできません。

ブロックエラー
以下のエラーはBlockとEndBlockの対応が取れていないとき、発生します。このエラーが発生するとそれ以降のブロックの対応がずれている可能性があるので、同じ様なエラーがそれ以降発生します。したがって、始めのエラーを修正すると後ろのエラーも直る場合があります。

Illegal nesting of Block
 ブロックのネストが多すぎます。

Illegal definition of Endblock
 EndBlockの定義が多すぎます。

Expected ****
 ****で示されるブロック宣言がないようです。****が宣言されていないか、不必要なEnd****があるかもしれません。

Illegal difinition in **** block
 このコマンドは****のブロック内でしか定義できません。

Illegal nesting of Directory
 ディレクトリのネストが深すぎます。ディレクトリレベルは8レベルまでです。

**** block is not closed
 ****のブロックは閉じていません。****が余分である場合があります。

パラメータエラー
パラメータの文字の綴りが違うとか、とりうる値の範囲を越えているというような場合に発生します。

Illegal MS-DOS filename ****
 ****で示される文字列は、MS-DOSのファイル名として使用できる以外の文字、または構文となっています。

Illegal ISO filename ****
 ****で示される文字列は、ISO9660のファイル名として使用できる以外の文字、または構文となっています。

Illegal Directory name ****
 ****で示される文字列は、ISO9660のディレクトリ名として使用できる以外の文字、または構文となっています。

Illegal Disc type ****
 ディスクタイプ****が間違っています。

Illegal Track type ****
 トラックタイプ****が間違っています。

Illegal Offset
 相対位置の指定が間違っています。

Illegal Stream type ****
 ストリームタイプが間違っています。

Illegal Volume type ****
 ボリュームタイプが間違っています。

Illegal location of Primary Volume Descriptor
 プライマリボリュームの相対時間は00:02:16以上でなければいけません。

Illegal Catalog number
 カタログナンバーに数字以外の文字が書かれています。

Illegal Switch ****
 スイッチはTRUE,またはFALSEしか取れません。

Illegal Attribute ****
 属性定義****が間違っています。

Illegal Date or Time
 日付または時間の値のどれかが定義できる範囲を越えています。

Illegal FileNo
 FileNoが1-255の値ではありません。

Illegal Source type ****
 ソースタイプ****が間違っています。

Illegal Data type ****
 データタイプ****が間違っています。

Illegal CodingInformation
 コーディング情報が0-255の値ではありません。

Illegal character in Identifier ****
 識別子****の中に使用できない文字が含まれています。

Illegal Escape Sequence ****
 Escape Sequence****が間違っています。

Illegal Unit size
 ユニットサイズが0です。ユニットサイズに0を設定することはできません。

Illegal Channel count
 チャネル数は2または4だけです。

Illegal Channel number
 チャネル番号は0-255の値でなければいけません。

Illegal MinLength
 MInLengthの値が0ではいけません。

Illegal SectorRate
 セクターレートは75または150しか取ることができません。

Illegal BitRate
 ビットレートの値に0をとることはできません。

Illegal Logical Block size
 LogicalBlockSizeは512または1024または2048のどれかの値しかとることはできません。

属性エラー
構文的には正しいが、条件等による制限にたいするエラーです。

**** is already defined
 ****で示されるものは既に定義されています。

CDDA cannot be defined in the first track
 CDDAのトラックを第1トラックにすることはできません。

Illegal command in the CDDA track
 このコマンドはCDDAトラック内では定義できません。トラックタイプを確認してください。

This command can be defined in the CDDA track only
 このコマンドはCDDAトラック内でしか定義できません。トラックタイプを確認してください。

BeginTime and EndTime cannot be defined in a block
 同一ブロック内にBeginTimeXとEndTimeXを両方定義することはできません。

Filesource type error in an ISO-file
 1つのISOファイルの中で、違う種類のファイルソースが定義されています。

Filesource type error in a Channel
 1つのチャネルの中で、違う種類のファイルソースが定義されています。

Definition error of BeginTimeE and EndTimeE
 BeginTimeEとEndTimeEはExtentブロック内でしか定義できません。

Definition error of **** in a Channel block
 **** はチャネルブロック内でしか定義できません。

Illegal BeginTimeS
 BeginTimeSは00:02:16以上の値でなければいけません。

Illegal ExtentTime
 ExtentTimeは00:02:17以上の値でなければいけません。

SameName can be used when the SupplementaryVolume is defined
 SameNameはSupplementaryVolumeが定義されているとき有効です。

PrimaryVolume is not defined
 PrimaryVolumeが1つも定義されていません。PrimaryVolumeは必ず1つは定義しなければいけません。

LeadIn is not defined
 Trackの定義の前にLeadInが定義されていません。

Illegal LeadOut tracktype
 LeadOutのトラックタイプが最後のトラックと同じではありません。LeadOutのトラックタイプは最終トラックのトラックタイプと同じでなければいけません。

MpegMultiplex can be defined once in a block
 MpegMultiplexは1つのブロック内で1度しか定義できません。

Disc is not defined
 Discが定義されていません。

BitRateis not defined
 BitRateが定義されていません。

**** block is not defined
 ****ブロックが定義されていません。

Illegal track number
 トラックの数が多すぎます。トラックの数は99個までです。

Any track is not defined before LeadOut area is start
 LeadOutの前にTrackが定義されていません。

Filesource definition error in the CDDA track
 CDDAのトラックにファイルソースとファイル定義が混在しています。

Illegal track type on DiscType "CDROM"
 ディスクタイプがCDROMの時、トラックタイプにMODE2をとることはできません。

This command can be used in the MODE2 track only
 このコマンドはトラックタイプがMODE2のとき有功です。

Illegal track type in LeadIn area
 LeadInのトラックタイプはMODE1だけです。

Illegal track type in first track
 Track 1 のトラックタイプはMODE1だけです。

Channel number is already defined
 そのチャネル番号はすでに定義されています。

Expected CloseBracket
 マクロ定義で" [ " が閉じていません。

Macro **** is not defined
 マクロ名 **** が定義されていません。

All FileNos are not defined
 全FileNoの定義がされていません。

FileNo error
 ファイルインターリーブにおいて同じFileNoが定義されています。

Too many ISOFiles
 ファイルインターリーブにおいてISOファイルの定義が多すぎます。

ISOFile definition error
 ひとつのファイルインターリーブ内にISOファイルが複数定義されています。


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