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PROGRAMMER'S GUIDEXBLDユーザーズマニュアル
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XBLDユーザーズマニュアル

8.VCDBUILDとの違い


8.1 機能拡張

 XBLDは、VCDBUILDの持つ機能に加え、以下に示す独自の機能を備えています。

 (1)オンザフライ書き込みへの対応
 ライトワンスシステムADDCDWと連携して、オンザフライ書き込みが行えます。

 (2)TOCファイルの出力
 XBLDがTOCファイルを自動的に出力するので、TOC情報生成プログラムVCDMKTOCでTOCファイルを作成する必要がありません。

 (3)チャネルインタリーブで以下のスクリプトコマンドが使用可能になりました。

 (4)SOフィイルのファイル名文字の拡張
 XBLDはファイル名に使う文字セットを規定しません。
 ISO9660規格外のファイル名を使うときは、アプリケーション側で十分注意して使用してください。
 (ISO9660規格では、'0'〜'9', 'A'〜'Z', '_'の文字のみファイル名として使用可能)

 (5)条件付き取り込み
 キーワード#ifの引数が「1」あるいは「TRUE」であれば、#ifから#elseまでのブロックを取り込み、#elseから#endifまでのブロックを無視する。キーワード#ifの引数が「0」あるいは「FALSE」であれば、取り込み対象はこの逆となります。#elseブロックを定義しない使い方も可能です。

8.2 注意事項

 (1)XBLDの出力ファイル

  1. XBLDはすべての動作モードでTOCファイルを出力します。

  2. XBLDは、リアルタイムエミュレーションモード、ダイレクトDOSファイルアクセスモード時にRTIファイルを出力します。(デフォルト時にはRTIファイルを出力しません)

 (2)ダイレクトDOSファイルアクセスでのサブヘッダ付きファイルの取り扱い
 CDエミュレーションをダイレクトDOSファイルアクセスで行うとき、インタリーブ機能、MPEG機能はサポートされません。サブヘッダ付きファイルへのアクセスは可能であるが、正しい動作を保証されません。(VCDEMU仕様による)
 XBLDはVCDBUILDの障害対応を行ったため、ダイレクトDOSファイルアクセス時、サブヘッダ付きファイルにアクセスできません。
 vcdサブコマンドで指定し、VCDBUILD互換モードでXBLDを起動することで、ダイレクトDOSファイルアクセス時に、サブヘッダ付きファイルへのアクセスが可能となります。(ただし、サブヘッダ付きファイルのサイズが不正となる障害が残る)

8.3 制限事項

 XBLDはVCDBUILDとの互換性を保持しているが、処理速度やメモリ利用効率を高め、システム全体のパフォーマンスを向上させるため、一部のスクリプトコマンドについては機能制限を設けました。

  1. SubEmpty、SubSourceコマンドには未対応。

  2. MPEGファイルを、ファイルインタリーブブロック、チャネルインタリーブブロック内で使用することはできない(一度MPEGファイルとして出力後にインタリーブする)。

  3. 複数のMPEGビデオ、複数のMPEGオーディオとのマルチプレックスはできません。
    (MPEGビデオ、MPEGオーディオそれぞれ1チャネルずつのみ有効)

  4. MpegMultiplexコマンドでのMPEGファイル出力と、Fileコマンドでのファイル出力を同時には指定できません。

  5. PVD(基本ボリューム記述子)、SVD(副ボリューム記述子)、BTR(ブートレコードの定義数はそれぞれ一つとします。
    また、PVDをSVDより先に定義する必要があります。

  6. ディスクイメージファイルは、mode1セクタやform1セクタのECCデータを計算しません。
    EDCについては常に計算します。

  7. 以下のコマンドを含む場合、オンザフライ書き込みは行えません。
    • SupplementaryVolume
    • SameName
    • EscapeSequences
    • BootIdentifier
    • BootRecord
    • BootSystemIdentifier
    • Trigger
    • Eors

  8. ファイルブロック(File〜EndFile)で定義できるソースファイルは一つとします。
    ただし、CDDAトラック内のファイルブロックでは、複数のソースファイルの定義が可能です。

  9. CDDAトラックではディレクトリを作成できません。

  10. BeginTimeコマンドで「+」記号指定に未対応。
    EndTimeコマンドで「-」記号指定に未対応。

これらの制限事項のうち、項目(a.)、(g.)〜(j.)については今後の対応予定があります。


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