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SGL User's ManualSOUND TUTORIAL
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SOUND TUTORIAL/2. 曲を作る

2-6.サターン用曲データの作成

 最後に、今まで作成したデータを全て結合し、ターゲットで曲を演奏してみます。
以下の手順で行ってください。

 1)サウンドシミュレータの起動
 サウンドシミュレータを起動します。

 2)SMFファイルのコンバート
 作成した曲データをサターン用のデータにコンバートします。
まず、「機能」メニューの「スタンダードMIDIファイルのコンバート」を選択します。

図2-36 「SMFファイルのコンバート」の選択

 「追加」、「挿入」、「フォルダ」ボタンを使用して、“2−4項:曲を作る”で作成したSMFファイルをリストに追加し、実行ボタンをクリックしてコンバートを行います。

図2-37 SMFファイルのコンバート

 選択したいファイルが入っているフォルダ内の任意のファイルを選択することにより、フォルダ内の全てのSMFファイルを選択します。(※複数選択が可能

 3)シーケンス用データの作成
 2)で作成されたコンバートファイルは、[元のファイル名].CNVとなります。
「機能」メニューの「シーケンスのバンク作成」を選択します。

図2-38 「シーケンスのバンク作成」の選択

 2)で作成した、コンバート済みのデータである[元のファイル名].CNVのファイルをシーケンス用のデータとしてまとめます。
このときSONGナンバーは、上から順に0、1、2、.....と付きます。
このSONGナンバーは、曲を演奏するときに指定しますので重要です。

図2-39 シーケンスファイルコレクター画面

 4)マップの作成
 「新規」を選択し、新規にファイルを作成します。

図2-40 新規マップファイルの作成

 一つのファイルに、最大128のマップ情報を格納できます。
新規のときには、マップ0がエディットマップとして表示されます。
音色のデータ、曲のデータをまとめた情報を作成します。

図2-41 マップのエディットウィンドウ

 エディットウィンドウ上で、データが設定されているリスト部分をマウスでダブルクリックします。

 新規で作成されたマップには1つしかデータがありませんので足りないデータは「編集」メニューの「新規データ」で追加します。
このようにして音色のデータ、曲のデータをまとめた情報を作成します。

 図2-42の画面でデータの設定等を行います。データタイプの選択は、「データタイプ」右横の枠内をクリックし図2-43のポップアップメニューを開き、希望のデータタイプを選びます。

図2-42 データエディットウィンドウ

図2-43 データタイプの設定

 5)データのロード
 「マップの起動」を選択し、ターゲットにデータを送信します。

図2-44 「マップの起動」の選択

 このとき、サウンドシステムの起動を実行していない場合には、「ファイル」メニューの「サウンドシステムの起動」を選択しサウンドシステムの起動も行ってください。

 この時点でエディットマップウィンドウの以下の点を確認してください。

図2-45 エディットマップウィンドウ

 6)曲の演奏
 「機能」メニューの「サウンドシミュレーター」を選択し、サウンドシミュレータ画面を表示します。

図2-46 「サウンドシミュレーター」の選択

図2-47 サウンドシミュレーター画面

 音に納得がいかないようであれば、それぞれのソフトウェアでデータを修正して、リンク、シミュレートといった作業を繰り返してみてください。

 マップデータサイズの注意

 ターゲットが「サウンドボックス」の場合には、サターンよりサウンド用のメモリが多く装備されていますので、最終的に作成されたマップの最後のデータが、7FFFFHを超えないようくれぐれも注意してください。

 なお、SGLのサウンド関係の関数は78000H以上をPCM再生用に割り当てていますので、SGLを使用し、なおかつPCMストリーム再生を行う場合には、マップの最後のデータが77FFFH を超えないようにしてください。

 7)マップのバイナリーファイルの作成
 「マップ情報のテキストファイル作成」を選択し、サターンに載せるマップデータのファイルを作成します。

図2-48 「マップ情報のテキストファイル作成」の選択

 これで曲データはすべてできたわけですが、実際にサターンにのせるデータはマップで使用している音色ファイルのバイナリデータ、シーケンスデータ、マップのバイナリーファイル、サウンドドライバーファイルが最低限必要です。
また、DSPを使用している場合には、さらにDSPプログラムファイルが必要です。

図2-49 プログラマに渡す曲データのファイル
サウンドドライバマップバイナリ音色データシーケンスデータDSPプログラムファイル

注:サウンドドライバ以外のファイル名はファイル作成時に決定

 また、1つのマップデータが一度にサウンドCPU68000のメモリに乗るサイズの場合には、1マップ内の音色データ、シーケンスデータを結合させたダンプファイルを作成することにより、ゲームプログラムの手間を省くことができます。
データがロードされた状態で、ダンプファイルを作成するために「機能」メニューの「送信ファイルの結合」を選択します。

図2-50 「送信ファイルの結合」の選択

 このファイルの他にゲームで必要なファイルは、サウンドドライバーファイル、マップファイルだけとなります。

図2-51 プログラマに渡す曲データのファイル(ダンプファイル使用)
サウンドドライバマップバイナリ結合ファイル
注:サウンドドライバ以外のファイル名はファイル作成時に決定

 あとは実際にゲームに組み込んで曲を鳴らすだけですが、どのようにしてサウンドのデータをゲームのプログラムに組み込むかについては、「データの受け渡し」の 「第2章:サウンドデータ」を参照してください。


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