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セガサターンソフトウェア作成基準
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セガサターンソフトウェア作成基準Ver3.00/ライセンシブランド版


9.補足

1>CDドアのオープンに対する処理
 本体の『オープンボタン』が押されCDドアのオープンが行われた場合には、タイトルループ内での「リセット」と同様に、即座に本体BOOT ROM内の「マルチプレイヤー画面」に飛ばすこと。

2>エリアコードについて
 全てのアプリケーションは、あらかじめ決められた対象販売地域で販売する本体ハードのみで動作するようにしなくてはならない。それを実現するのが「エリアコード」であり、以下の区分に従って正しくこれを設定し、対象販売地域以外の地域で販売されている本体ハードでは動作しないようにする。

(1996.12.20現在)
−エリアシンボル−
−動作ハード−
−販売地域−
J 日本NTSC 日本
T アジアNTSC アジア(台湾・フィリピン・韓国)
U 北米地域NTSC 北米(米国・カナダ)、中南米(ブラジルのみ)
E PAL ヨーロッパ、東アジア(中国・中近東)、中南米

主なパターン販売地域
J 日本国内向けライセンス国内限定
JT日本国内向けライセンス制限なし
U 米国向け
E ヨーロッパ向け
JT韓国向け

中南米NTSC(B)、韓国(K)、東アジアPAL(A)、中南米PAL(L)の地域独自のエリアシンボル(カッコ内)は廃止されているので注意すること。

“エリアシンボル”とは「エリアコード」を一文字で置き換えて定義したもの。

3>音声出力設定について
 音声出力設定(ステレオとモノラルの切換)の項目は、オーディオ端子が1ピンしかないモノラルテレビで遊ばれる場合を想定しての配慮であり、できる限りアプリケーション側で対応する。対応する場合は以下の規定を守ること。

  1. 設定値のデフォルトは本体BOOT ROMの設定内容に合わせる

  2. ユーザーがオプションなどの設定画面にて意識的に設定内容を変更した場合は、その設定内容を本体BOOT ROMの設定内容に反映させる。
    (この場合は本体BOOT ROM内の設定値を書き換える)

  3. アプリケーション側で判断しての自動切り換えの場合は(一時的な勝手な変更であるので)、その変更に合わせて本体BOOT ROM側の設定内容を変更しない(この場合は本体BOOT ROM内の設定値を書き換えることは禁止)。

 また本体BOOT ROMでもこの音声出力設定項目はサポートしているので、オプションに音声出力設定のない簡易仕様も認める。この場合は、本体BOOT ROMの設定内容を毎プレイごとにアプリケーション側で参照し、その内容に合わせること。

ゲーム内の全ての音がモノラルであるアプリケーションでは、本体BOOT ROMの設定内容に合わない場合がある。その場合はパッケージや取扱説明書にその旨の但し書きをし、誤解を招かないよう注意を促すこと。

4>マルチ言語対応アプリケーションの言語設定について
 マルチ言語対応(複数言語対応)アプリケーションでメッセージを表示する場合の言語設定は、音声出力設定と同様に以下の規定を守ること。

  1. 設定値のデフォルトは本体BOOT ROMの設定内容に合わせる(アプリケーションで対応していない言語に本体BOOT ROMが設定されている場合には、以下の規則により表示メッセージ言語を決定する)。

    • English」に対応している場合はこれを最優先し「English」表記にする
    • それ以外の場合には次のプライオリティ順で使用言語を決定する
      「英語」>ドイツ語>フランス語>スペイン語>イタリア語>日本語

  2. ユーザーがオプションなどの設定画面にて意識的に設定内容を変更した場合は、その設定内容を本体BOOT ROMの設定内容に反映させる(この場合は以下のルールに則って本体BOOT ROM内の設定値を書き換える)。

    本体BOOT ROMの
    設定値
    アプリケーションでユーザーが
    変更した設定値
    本体BOOT ROMを
    これに書き換えよ
    アプリケーションに存在BOOT ROMに存在ユーザー変更設定値
    アプリケーションに無いBOOT ROMに存在変更しない
    アプリケーションに存在BOOT ROMに無い変更しない
    アプリケーションに無いBOOT ROMに無い変更しない

    つまり本体BOOT ROMの設定言語がアプリケーション内でも用意されており、かつアプリケーションの設定画面にてユーザーが意識的に設定し直した言語が本体BOOT ROMにも用意されている場合のみ、本体BOOT ROMの設定値を書き換える。

  3. アプリケーション側で判断しての自動切り換えの場合は(一時的な勝手な変更であるので)、その変更に合わせて本体BOOT ROM側の設定内容を変更しない(この場合は本体BOOT ROM内の設定値を書き換えることは禁止)。

5>隠しコマンドについての規定
 以下に示す隠しコマンドにはできる限り対応する。

 1)ポーズ表記消去
 主に画面写真撮影用の為に、ポーズ表記を消去できるようにする。
コマンドは次のものに統一する(消去後の処理は自由)。

〜共通コマンド〜
コマンド → ポーズ中にX+Y+Z(X,Y,Zボタン同時押し)

ポーズの最中でも画面内に動きがあるようなアプリケーションでは、このコマンドによりポーズ表記を消去するとともに、画面内の全ての動きを止めるようにするのが望ましい。

6>DAトラックについての規定

 1)最低限のトラック構成
 CD-ROMを使用したアプリケーションの場合には、DAを1曲以上必ず入れなければならない(プログラムが記述されている第1トラック(DATAトラック)以外に、最低限もう1トラック分(AUDIOトラック、最低4秒)必要)。
従って、最低でも2トラック構成となる。

 2)注意アナウンスの取り扱い
 セガサターンCDを通常のCDプレーヤで聞いた場合、機種によっては第1トラック(DATAトラック、雑音となって聞こえる)がそのまま聞けてしまう場合がある。これを防ぐため、“注意アナウンス”の音声データを入れ込むことを推奨する(この音声データはライブラリにて提供)。

注意アナウンス 「このCDはセガサターンおよび互換機用CD-ROMです・・・」

パターン1)
第1トラック(DATAトラック)の先頭にDATAとして入れ込む

パターン2)
アプリケーションでDAを1曲も使用しない場合などは、この“注意アナウンス”の音声データを唯一のDA(AUDIOトラック)として入れ込む。

いずれも推奨仕様。

7>内部時計機能について
 セガサターン本体には時計機能が組み込まれている。原則的にアプリケーションでこの内部時計を調整することは禁止するが、PLGS(パーソナルライフゲームシステム:ハドソン社)対応のアプリケーションについては、調整機能を入れることが望ましい。その際には下記の「クリスマスナイツ」の仕様を参考にし、ユーザーフレンドリーかつ不都合の無いよう配慮すること。

例)「クリスマスナイツ」の内部時計調整機能の仕様


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