第２章　アドレスマップ

■2.1　アドレスマップ

　VDP1が管理するVRAM、フレームバッファ、およびシステムレジスタのアドレスマップは次のとおりです。

本章に記述されているアドレスは特にことわりのない限り相対番地です。絶対番地は　5C00000H　を加算して求めてください。

図2.1　アドレスマップ

       　       ＊３　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
       　       ┌───────────┐　　　　　　　　　　　　
       　       │　　　　　　　　　　　│＊１　　　　　　　　　　
       　       │　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　
000000H〜07FFFFH│　　　ＶＲＡＭ　　　　│　　　　　　　　　　　　
       　       │　　　４Ｍｂｉｔ　　　│　　　　　　　　　　　　
       　       │　　　　　　　　　　　│　　　　　＊２　　　　　
       　       ├───────────┼───────────┐
       　       │　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　│
080000H〜0BFFFFH│　フレームバッファ０　│　フレームバッファ１　│
       　       │　　２Ｍｂｉｔ　　　　│　　２Ｍｂｉｔ　　　　│
       　       ├───────────┼───────────┘
0C0000H〜0FFFFFH│　　　予　　約　　　　│　　　　　　　　　　　　
       　       ├───────────┤　　　　　　　　　　　　
       　       │　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　
       　       │　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　
100000H〜17FFFFH│　システムレジスタ　　│　　　　　　　　　　　　
       　       │　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　
       　       │　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　
       　       ├───────────┤　　　　　　　　　　　　
       　       │　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　
       　       │　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　
180000H〜1fFFFFH│　　アクセス禁止　　　│　　　　　　　　　　　　
       　       │　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　
       　       │　　　　　　　　　　　│　　　　　　　　　　　　
       　       └───────────┘　　　　　　　　　　　　

注*1

VRAMには次のテーブルを格納します

・コマンドテーブル

・キャラクタパターンテーブル

・カラールックアップテーブル

・グーローシェーディングテーブル

注*2

080000〜0BFFFFHにはフレームバッファが2面あります。

描画面のみがアクセス可能です。表示面はアクセスできません。

　●VRAM

• VRAMは4MbitのDRAMです。

• VRAMには、コマンドテーブル、スプライトのキャラクタパターンテーブル、カラールックアップテーブル、グーローシェーディングテーブルを定義します。それぞれのデータはVRAM中のどこにあっても、また入れ子の状態であっても構いません。 それぞれアドレスを指定して参照させます。

• コマンドテーブルのフェッチは、必ずVRAMの先頭(000000H)から行われます。

• VRAMのフェッチは、
  コマンドテーブル
  グーローシェーディングテーブル(グーローシェーディング使用時のみ)
  カラールックアップテーブル(ルックアップテーブル方式使用時のみ)
  キャラクタパターンテーブル(スプライト描画時のみ)

  　の順で繰り返されます。

  コマンドテーブルのフェッチが、VRAMのエンドアドレス(07FFFFH)を越えた場合は、VRAMの先頭アドレス(000000H)に戻ってフェッチされます。

  CPUからはバイトアクセス、ワードアクセスの両方が可能です。

  シスコン(システムコントローラIC)からVRAMへのリード/ライトアクセスと、VDP1からのパラメタリード、パターンリードアクセスとは、優先順位を付けて行われます。

  VRAMのアクセスの優先順位は常に

  シスコン(システムコントローラIC)　＞　描画

  の順です。

  優先順位を付けてアクセスしていますので、そのタイミングによりCPU動作クロックでおよそ十数クロックのウエイトが入る場合があります。CPU動作クロックは28MHzです。

  描画を中断させないためには、描画していないときにCPUからアクセスしてください。描画中かどうかは、システムレジスタをポーリングするか、割り込み信号を使って判定します。 またVRAM、フレームバッファへのアクセスはバースト転送を使って短時間に行ってください。