第13章　カラーオフセット機能

　カラーオフセット機能は、スプライトおよび各スクロール画面のカラーデータを出力するときにオフセット値を加算することで、カラーRAMデータを変えずに画面のカラーを変化させる機能で、フェードイン、フェードアウトなどに使用します。

■13.1　カラーオフセット指定

　カラーオフセット値は、カラーオフセットAとカラーオフセットBの2つの値をRGBごとに設定することができ、画面ごとにこの2つのうちのどちらを使用するかを指定することができます。カラーオフセット値はRGBそれぞれに対応した9ビットデータで、RGBそれぞれに加算した結果のカラーデータが00Hより小さくなってしまうような場合にはすべて、そのカラーデータを00Hとし、FFHより大きくなってしまうような場合にはすべて、FFHとします。

　カラーオフセット機能の処理はカラー演算機能の処理より後に行うので、カラーオフセット値はカラー演算をされた結果のカラーデータに対して加算されます。また、カラー演算の結果画面はトップ画像の画面とみなされているので、カラーオフセットイネーブルレジスタの指定は、そのトップ画像の画面用ビットで行います。

　カラーオフセットデータを図13.1に示します。

図13.1　カラーオフセットデータ

　　　７　６　５　４　３　２　１　０
　　┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
　　│　　カラーデータ　８ビット　　│
　　└─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　＋　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　８　７　６　５　４　３　２　１　０　
┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
│　│　　カラーデータ　８ビット　　│
└─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘
　符号　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　↓　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　７　６　５　４　３　２　１　０　
　　┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
　　│　出力カラーデータ　８ビット　│
　　└─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘

　●カラーオフセットイネーブルレジスタ

　カラーオフセットイネーブルレジスタは、各画面に対してカラーオフセット機能を使用するかどうかを指定します。書き込み専用の16ビットのレジスタで、180110H番地にあります。電源投入後またはリセット後、値は0にクリアされますので必ず設定してください。

CLOFEN　180110H

15	14	13	12	11	10	09	08
-	-	-	-	-	-	-	-

07	06	05	04	03	02	01	00
-	SPCOEN	BKCOEN	R0COEN	N3COEN	N2COEN	N1COEN	N0COEN

カラーオフセットイネーブルビット：Color offset enable bit

(N0COEN, N1COEN, N2COEN, N3COEN, R0COEN, BKCOEN, SPCOEN)
　カラーオフセット機能を使用するかどうかを指定します。

N0COEN	180110H	ビット0	NBG0用（またはRBG1用）
N1COEN	180110H	ビット1	NBG1用（またはEXBG用）
N2COEN	180110H	ビット2	NBG2用
N3COEN	180110H	ビット3	NBG3用
R0COEN	180110H	ビット4	RBG0用
BKCOEN	180110H	ビット5	BACK用
SPCOEN	180110H	ビット6	スプライト用

xxCOEN	処　理
0	カラーオフセット機能を使用しない
1	カラーオフセット機能を使用する

[注]ビット名のxxには、N0、N1、N2、N3、R0、BK、またはSPが入ります。

　カラー演算機能を使用している場合は、トップ画像側の画面のカラーオフセットイネーブルビットで指定します。

　●カラーオフセットセレクトレジスタ

　カラーオフセットセレクトレジスタは、各画面に対して使用するカラーオフセットレジスタを指定します。書き込み専用の16ビットのレジスタで、180112H番地にあります。電源投入後またはリセット後、値は0にクリアされますので必ず設定してください。

CLOFSL　180112H

15	14	13	12	11	10	09	08
-	-	-	-	-	-	-	-

07	06	05	04	03	02	01	00
-	SPCOSL	BKCOSL	R0COSL	N3COSL	N2COSL	N1COSL	N0COSL

カラーオフセットセレクトビット：Color offset select bit

(N0COSL, N1COSL, N2COSL, N3COSL, R0COSL, BKCOSL, SPCOSL)
　カラーオフセット機能を使用する場合に使用するカラーオフセットレジスタを指定します。

N0COSL	180112H	ビット0	NBG0用（またはRBG1用）
N1COSL	180112H	ビット1	NBG1用（またはEXBG用）
N2COSL	180112H	ビット2	NBG2用
N3COSL	180112H	ビット3	NBG3用
R0COSL	180112H	ビット4	RBG0用
BKCOSL	180112H	ビット5	BACK用
SPCOSL	180112H	ビット6	スプライト用

xxCOSL	処　理
0	カラーオフセットAの値を使用する
1	カラーオフセットBの値を使用する

[注]ビット名のxxには、N0、N1、N2、N3、R0、BK、またはSPが入ります。

　カラー演算機能を使用している場合は、トップ画像側の画面のカラーオフセットセレクトビットで指定します。

　●カラーオフセットレジスタ

　カラーオフセットレジスタは、カラーオフセット値のRGBそれぞれの値を指定します。書き込み専用の16ビットのレジスタで、180114H〜18011EH番地にあります。電源投入後またはリセット後、値は0にクリアされますので必ず設定してください。

COAR　180114H

15	14	13	12	11	10	09	08
-	-	-	-	-	-	-	COARD8

07	06	05	04	03	02	01	00
COARD7	COARD6	COARD5	COARD4	COARD3	COARD2	COARD1	COARD0

COAG　180116H

15	14	13	12	11	10	09	08
-	-	-	-	-	-	-	COAGR8

07	06	05	04	03	02	01	00
COAGR7	COAGR6	COAGR5	COAGR4	COAGR3	COAGR2	COAGR1	COAGR0

COAB　180118H

15	14	13	12	11	10	09	08
-	-	-	-	-	-	-	COABL8

07	06	05	04	03	02	01	00
COABL7	COABL6	COABL5	COABL4	COABL3	COABL2	COABL1	COABL0

COBR　18011AH

15	14	13	12	11	10	09	08
-	-	-	-	-	-	-	COBRD8

07	06	05	04	03	02	01	00
COBRD7	COBRD6	COBRD5	COBRD4	COBRD3	COBRD2	COBRD1	COBRD0

COBG　18011CH

15	14	13	12	11	10	09	08
-	-	-	-	-	-	-	COBGR8

07	06	05	04	03	02	01	00
COBGR7	COBGR6	COBGR5	COBGR4	COBGR3	COBGR2	COBGR1	COBGR0

COBB　18011EH

15	14	13	12	11	10	09	08
-	-	-	-	-	-	-	COBBL8

07	06	05	04	03	02	01	00
COBBL7	COBBL6	COBBL5	COBBL4	COBBL3	COBBL2	COBBL1	COBBL0

カラーオフセット値ビット：Color offset data bit

(COARD8〜COARD0, COAGR8〜COAGR0, COABL8〜COABL0, COBRD8〜COBRD0, COBGR8〜COBGR0, COBBL8〜COBBL0)
　カラーオフセットAとカラーオフセットBのRGBそれぞれの値を設定します。負の数は、2の補数で設定してください。

COARD8〜COARD0	180114H	ビット8〜0	カラーオフセットAのREDデータ用
COAGR8〜COAGR0	180116H	ビット8〜0	カラーオフセットAのGREENデータ用
COABL8〜COABL0	180118H	ビット8〜0	カラーオフセットAのBLUEデータ用
COBRD8〜COBRD0	18011AH	ビット8〜0	カラーオフセットBのREDデータ用
COBGR8〜COBGR0	18011CH	ビット8〜0	カラーオフセットBのGREENデータ用
COBBL8〜COBBL0	18011EH	ビット8〜0	カラーオフセットBのBLUEデータ用