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VDP2ユーザーズマニュアル

第9章 スプライトデータ


■9.1 スプライトデータ

 VDP1から受け取るスプライトのフレームバッファデータには、1ドットあたり8ビットのときと16ビットのときがあります。1ドットあたり16ビットのときには、パレット形式で書き込まれたものとRGB形式で書き込まれたものがあり、それらの設定をVDP1側で行ったときと同じようにVDP2側にも設定してください。

 ●スプライトタイプ

 VDP1がフレームバッファに書き込んだパレット形式のスプライトデータをVDP2が受け取る場合のビット構成は、1ドットあたり16ビットの場合に8種類、8ビットの場合に8種類の計16種類あり、これをスプライトタイプと呼びます。1ドットあたりのデータは、ドットカラーコードとパレットナンバーから構成されるドットカラーデータ、プライオリティ用ビット、カラー演算割合用ビット、シャドウ用ビットから構成され、それぞれのビット数はスプライトタイプによって変わります。それぞれのビットにおいて、足りない上位ビットの値は0とみなされます。

 また、スプライトデータがRGB形式の場合は、RGB各5ビットずつのデータとカラー形式判別用ビットで構成され、プライオリティ用ビット、カラー演算割合用ビット、シャドウ用ビットは0とみなされます。
 スプライトデータが1ドットあたり16ビットのときはタイプ0〜7を指定し、1ドットあたり8ビットのときはタイプ8〜Fを指定してください。また、タイプC〜Fを指定した場合は、プライオリティ用ビットおよびカラー演算割合用ビットとドットカラーデータのビットを共用しているビットがあります。共用ビットを表9.1に示します。

表9.1 共用ビット
スプライトタイプ共用ビット
SP1SP0SC1SC0
タイプCPR0とDC7
タイプDPR0とDC7CC0とDC6
タイプEPR1とDC7PR0とDC6
タイプFCC1とDC7CC0とDC6
SP:プライオリティ用ビット、カラーRAMアドレス共用ビット
SC:カラー演算割合用ビット、カラーRAMアドレス共用ビット
PR:プライオリティ用ビット
DC:ドットカラーデータ
CC:カラー演算割合用ビット

 スプライトタイプを図9.1に示します。

図9.1 スプライトタイプ

◆タイプ0
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
PR1〜0CC2〜0DC10〜0

◆タイプ1
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
PR2〜0CC1〜0DC10〜0

◆タイプ2
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
SDPR0CC2〜0DC10〜0

◆タイプ3
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
SDPR1〜0CC1〜0DC10〜0

◆タイプ4
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
SDPR1〜0CC2〜0DC9〜0

◆タイプ5
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
SDPR2〜0CC0DC10〜0

◆タイプ6
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
SDPR2〜0CC1〜0DC9〜0

◆タイプ7
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
SDPR2〜0CC2〜0DC8〜0

◆タイプ8
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
PR0DC6〜0

◆タイプ9
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
PR0CC0DC5〜0

◆タイプA
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
PR0〜1DC5〜0

◆タイプB
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
CC0〜1DC5〜0

◆タイプC
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
SP0DC6〜0

◆タイプD
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
SP0SC0DC5〜0

◆タイプE
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
SP0〜1DC5〜0

◆タイプF
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
SC0〜1DC5〜0

部は無視されます。
SD:シャドウ用ビット(または、スプライトウィンドウ用ビット)
PR:プライオリティ用ビット
CC:カラー演算割合用ビット
DC:ドットカラーデータ

 ●スプライトカラーモード

 スプライトのキャラクタデータにはスクロール画面と同じように、パレット形式のものとRGB形式のものがあります。1ドットあたりのビット数が16ビットの場合、フレームバッファ内のデータがパレット形式だけのときは、スプライトタイプで指定したビット構成で16ビットすべてを使用することができます。しかし、パレット形式とRGB形式のデータが混在するときは最上位ビットをそのカラー形式の判別に使うので、パレット形式のデータでは0に、RGB形式のデータでは1にしてください。そのとき、パレット形式のデータは、指定されたスプライトタイプの最上位ビット(プライオリティビットまたはシャドウビット)の値が0として処理されます。

 パレット形式とRGB形式のデータが混在する場合のスプライトデータを図9.2に示します。

図9.2 パレット形式とRGB形式のデータが混在する場合のスプライトデータ

◆パレット形式
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
0ドットカラーデータ他15ビット

◆RGB形式
 15 
 14 
 13 
 12 
 11 
 10 
1BLUEデータGREENデータREDデータ

 ●ノーマルシャドウのスプライト

 パレット形式のスプライトを使用する場合、スプライトキャラクタのピクセルデータとカラーバンクの値(VDP2ハードウェアマニュアルにおけるドットカラーデータ)の値によってはスプライトが表示されないことがあります。
 これは、そのドットデータがVDP2のシャドウ機能用ドットデータ(ノーマルシャドウデータ)として判断されるためです。VDP2のスプライトタイプ設定によって、ノーマルシャドウデータとして判断されるスプライトデータを表9.2に示します。
 「14.1 シャドウ処理」と、VDP1ハードウェアマニュアルの「6.4 CMDCOLR(カラー制御ワード)」を参照してください。

表9.2 ノーマルシャドウデータとなるスプライトデータ
スプライトタイプカラー数パレットコード カラーバンク
タイプ0〜3,5
 16
 64
128
256
     1110
xx11 1110
x111 1110
1111 1110
xxxx x111 1111 0000
xxxx x111 11xx 0000
xxxx x111 1xxx 0000
xxxx x111 xxxx 0000
タイプ4,6
 16
 64
128
256
     1110
xx11 1110
x111 1110
1111 1110
xxxx xx11 1111 0000
xxxx xx11 11xx 0000
xxxx xx11 1xxx 0000
xxxx xx11 xxxx 0000
タイプ7
 16
 64
128
256
    1110
xx11 1110
x111 1110
1111 1110
xxxx xxx1 1111 0000
xxxx xxx1 11xx 0000
xxxx xxx1 1xxx 0000
xxxx xxx1 xxxx 0000
タイプC〜F
 16
 64
128
256
     1110
xx11 1110
x111 1110
1111 1110
xxxx xxxx 1111 0000
xxxx xxxx 11xx 0000
xxxx xxxx 1xxx 0000
関係なし
タイプ8
 16
 64
128
256
     1110
xx11 1110
x111 1110
1111 1110
xxxx xxxx x111 0000
xxxx xxxx x1xx 0000
関係なし
関係なし
タイプ9〜B
 16
 64
128
256
     1110
xx11 1110
x111 1110
1111 1110
xxxx xxxx xx11 0000
関係なし
関係なし
関係なし

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