English
INDEX ▲ |STN-38 |STN-39 |STN-40 |STN-41 |STN-42 |STN-43 |STN-44

STN-41

バーチャガンユーザーズマニュアルVer.1.00


発行番号:
STN-41
発 行 日:
96/02/16
メディア:
●共 通○CD-ROM○カートリッジ○その他
関  連:
○プログラム●ハード○マニュアル○ツール○ゲーム○バグ○その他
情報区別:
●新 規○変 更○追 加
重 要 度:
●厳 守○推 奨○参 考○その他
添付資料:
●無○有
件名補足:

内 容


バーチャガンユーザーズ・マニュアル

Ver1.00


■1.概要

 バーチャガンは、セガサターン本体のコントロール端子に接続し、TV画面上の敵を撃 つタイプのゲーム専用のペリフェラルです。スイッチは、トリガとスタートボタンが付 いています。

 ●基本仕様

動作環境:使用モニタ14インチ、標準的な室内光での環境
推奨画面サイズ:14インチ以上
有効射程距離:TV画面より約5メートル
有効入射角度:TV画面中央に対し上下左右に30度
注意:画面サイズや外光の明るさなどにより上記の値は変化します。

■2.バーチャガンが動作しないテレビ

 バーチャガンは、テレビのブラウン管の走査線光を検出し、テレビの表示タイミング と相関して座標位置を判別し、アプリケーションへ返すという動作をしています。
この動作原理上、一部のテレビについては動作しないものや不安定なものがあります。

 ●機種・走査方式による不動作
液晶TV、液晶プロジェクタなどは、ブラウン管を使用していないため動作しない。
ハイビジョンテレビは、画面表示方式が異なるために動作しない。
倍走査TV(EDTV2,クリアビジョン)などは、走査線の描画速度が異なるために動作しない。

 ●表示モードによる不動作
画面分割,ピクチャー・イン・ピクチャーなどの特殊表示モードでは、画像データ 等を一旦フレムバッファへ記憶し表示するため、タイミングにズレが生じ不具合が 発生する。
対応:通常の表示モードにする。

一部のワイドTVでは4:3表示時に動作しない。
対応:ワイド表示モードにする。

 ●その他
画面が汚れているテレビや輝度が暗く調整されているテレビ。
対応:画面の汚れを拭く。また、輝度調整で画面を明るくなるよう調整する。

画面サイズの小さいテレビは、明るさ不足のため走査線光が検出しにくくなる。
対応:推奨サイズは14インチ以上を使用する。またはアプリケーション内に 当判定調整モードを付ける。

■3.バーチャガンのペリフェラル仕様

 ●SMPC動作モードについて
 バーチャガンは、HVカウンタを使用して画面上の位置を検出するため、SMPC をS「H-2ダイレクトモード」に切り替えて使用しなければなりません。

 ●初期化方法(SMPCコントロールモード→SH-2ダイレクトモード)
  1. VDP2の外部信号イネーブルレジスタ(EXTEN:180002Hオフセット)の外部ラッチイネーブルビット(EXTLEN:ビット9)を[1]にする。

  2. SMPCをSH−2ダイレクトモードにする。
    パラレルI/Oレジスタ(2010007DH)のIOSELビットを[1]にする。
    • 1P端子:IOSEL1(bit0)
    • 2P端子:IOSEL2(bit1)

  3. ポートの入出力設定を「入力」に設定する。
    パラレルI/OレジスタのDDRの全ビット(bit0〜bit6)を[0]にセットする。
    • 1P端子:DDR1(20100079H)全ビット(bit6〜bit0)を[0]
    • 2P端子:DDR2(2010007BH)全ビット(bit6〜bit0)を[0]

    入力設定したPDRの全ビットを[1]にする。
    • 1P端子:PDR1(20100075H)全ビット(bit6〜bit0)を[1]
    • 2P端子:PDR2(20100077H)全ビット(bit6〜bit0)を[1]

  4. ポートのビット6をVDP2の外部ラッチ入力として使用する。
    アドレス2010007FHのEXLEビットを[1]にする。(通常は[0])
    • 1P端子:EXLE1ビット(2010007FH:bit0)を[1]
    • 2P端子:EXLE2ビット(2010007FH:bit1)を[1]
注意:SMPCにSH-2からアクセスするときはバイトアクセス

 参 照:
『HARDWARE MANUAL/SMPCユーザーズマニュアル』■パラレルI/Oレジスタ
『HARDWARE MANUAL/VDP2ユーザーズマニュアル』●外部信号イネーブルレジスタ

 ●位置を読む
  1. VDP2の画面ステータスレジスタ(TVSTAT:180004Hオフセット)の外部ラッチフラグ (EXLTFG:bit9)を読み、このビットが[1]ならHVカウンタの値を読む。
    実際は、狙った位置とHVカウンタの位置がズレますので、後述する「照準補正 モード」を参考にしてアプリケーション内で差分の補正をしてください。
    • Hカウンタレジスタ(HCNT:180008Hオフセット)
    • Vカウンタレジスタ(VCNT:18000AHオフセット)

  2. 画面ステータスレジスタ(TVSTAT)は読込み終了後[0]にクリアされるので、V_INT中には1回しか読むことはできません。
    HVカウンタを読む時の注意としては、画面が暗いと読めない(EXLTFGが[1]になら ない)のでバーチャガンのトリガを引いた次の60分の1秒間、画面を白く(明るく) してそのとき読んだ値を用いることで位置を決定する。

 ●白色カラーサンプルRGB形式
スプライトドットカラーデータ白=FFFFH(32768 色)
スクロールドットカラーデータ=7FFFH(32768 色)
スクロールドットカラーデータ=00FFFFFFH(1677万色)

 参 照:
『HARDWARE MANUAL/VDP2ユーザーズマニュアル』■Hカウンターレジスタ

 ●ボタンを読む(SH-2ダイレクトモード)
 ボタンは引き金とスタートボタンの2つ。パラレルI/OレジスタのPDRを読む。

注意:両端子ともSH-2からはバイトアクセス

ポートアサイン
PDRn
n=端子番号
bit7bit6bit5bit4bit3bit2bit1bit0
ラッチスタート
ボタン
トリガ

 ●SMPCコントロールモード時のバーチャガンIDの取得

 参 照:
『HARDWARE MANUAL/SMPCユーザーズマニュアル』
●各ペリフェラルのメガドライブペリフェラルID

 ●SH−2ダイレクトモード時のバーチャガンID取得
 SMPCをダイレクトモードに設定後は、インタラプトバック(INTBACK)コマンドによるペリフェラルIDの取得は出来なくなります。下記にダイレクトモードによる取得方法を示します。

  1. IDのチェックは、V_INT中に行います。

  2. ポートの入出力設定を[bit6=出力],[bit5〜0=入力]にする。
    • 1P端子入出力設定レジスタ(20100079H)=[40H] (bit6を出力設定)
    • 2P端子入出力設定レジスタ(2010007BH)=[40H] (bit6を出力設定)

  3. SH-2ダイレクトモードによるペリフェラルIDの算出方法。
    • IDは4bit長(ID3〜ID0)で読み込んだポートデータを次の式で求める。
    • 端子1ポートアドレス(20100075H)
    • 端子2ポートアドレス(20100077H)

    • ID3=(BIT3 or BIT2) and (BIT6=1) -----ID3〜ID0の計算式
    • ID2=(BIT1 or BIT0) and (BIT6=1)
    • ID1=(BIT3 or BIT2) and (BIT6=0)
    • ID0=(BIT1 or BIT0) and (BIT6=0)

    • ペリフェラルID=AH でバーチャガンが接続されていることを確認します。

  4. ポートの入出力設定をもとに戻す。
    • パラレルI/Oレジスタの全ビット(bit6〜bit0)を入力設定[0]にする。
      →バーチャガンが使用出来る設定に戻す

 参 照:
『HARDWARE MANUAL/SMPCユーザーズマニュアル』
■3.4 ペリフェラルアクセスプロトコル

■4.アプリケーション制作上の注意点

 ●対応ペリフェラル キャラクタコード
バーチャガンのキャラクタコードは「G」です。
SYSTEM ID内の対応ペリフェラル(開始アドレス 50H)に「G」を記述。

 参 照:
『プログラマーズガイド/DISCフォーマット規格仕様書』
ブートシステム対応ペリフェラル

 ●照準の調整モード
 この調整モードは、使用するテレビや、TV画面とバーチャガンの距離、室内光量等の環境 によりプレイヤーが狙っているポイントと座標のズレ具合が異なるために、ゲームプレイ前 にユーザーが、照準調整するためのモードです。

<<<照準調整方法の推奨例>>>

  1. TV画面中央に十字型のターゲット(以下ターゲット)を表示する。

  2. プレイ位置から、ターゲットのセンターに向けて銃口を構えてトリガを引く。

  3. 照準がずれているか無調整の場合、ターゲットの中心からずれた位置に着弾点が表示される。

  4. スタートボタンを押すと、以前の補正値がクリアされる。

  5. 銃口をターゲットのセンターに向けて銃口を構えてトリガを引く。この時のHCNT,VCNTの値とターゲットセンター座標との差分を、補正値とする。

  6. 調整終了のメッセージを表示する。

 ●バーチャガンのスタートボタンについて
 本マニュアルでは、「スタートボタン」と記述しておりますが、コントロールパットの 「スタートボタン」の信号とは違いますのでアプリケーション制作時には注意してください。

BOOT ROMのマルチプレイヤー画面は操作はできません。

 ●ゲーム中の画面端の敵(ターゲット)について
 テレビによっては、画面全体が表示されない機種もあるため画面の上下左右の端から約16ドット内を狙わせることは避けてください。

 ●2プレイヤー同時の場合
 二人同時でバーチャガンを使用する場合は、メインの処理を2フレーム(1/30sec.)処理にして バーチャガンの読み取り処理を偶数フレームと奇数フレームとに分けて処理します。

 ●当判定調整モード(推奨)
 TV画面が小さい場合、表示するターゲットが小さくなり、僅かな手ぶれでも狙いがズレてしまい ゲーム難易度が上昇してしまうので、「バーチャコップ」のように当判定をアプリケーションで 調整可能なようにすることを推奨します。

 ●マルチターミナルとの接続
 バーチャガンは、マルチターミナルには対応されていませんので接続はしないでください。

 ●ゲーム画面上でのバーチャガンの表示について
 バーチャガンは仕向地域によって、色が異なる3種類あります。これは、各国による銃の形を 模したおもちゃの規制を考慮しています。OPTIONモード等でバーチャガンを表示する場合 に色については、特に規制等の問題はありません。

<表・地域別バーチャガンの色>
仕向地本体色トリガ/スタートボタン名称
日本・東南アジアバーチャガン
アメリカ・カナダオレンジSTUNNER
ヨーロッパVIRTUA GUN

<STUNNER/VIRTUA GUNカラーサンプル>

以上
INDEX ▲ |STN-38 |STN-39 |STN-40 |STN-41 |STN-42 |STN-43 |STN-44
Copyright SEGA ENTERPRISES, LTD., 1997